会社の従業員を対象に調査すれば、ここで私が引用した3つの調査を全てそのまま再現できるはずだ。全従業員を対象に手短な調査を行い、オフィスに戻る準備がどれほどできているかを理解しない理由はない。
また調査の代わりに、全ての管理職が部下全員に次の2つの質問をするよう少し取り組むこともできる。
質問1 あなた個人にとって、オフィス勤務に戻ることの大きなメリットは何ですか?
従業員にとって、在宅勤務とオフィス勤務のどちらがより良い選択肢かを決める前に、オフィスに戻ることのメリットが何だと思うかを従業員に尋ねるべきだろう。
先述のリーダーシップIQの在宅勤務に関する調査では、在宅勤務で抱えている大きな不満について尋ねた。これは、オフィスに戻ることのメリットを別の視点から尋ねる問いだ。多かった答えは、同僚との交流が少ないことに関する懸念だ。
自分の会社の従業員の回答も同じような結果になった場合、オフィス勤務の形態と期間をしっかり考える価値があるかもしれない。オフィスに戻る主なメリットが同僚との交流だった場合、勤務時間の大部分は個人で働いているのに、週5日オフィスで勤務する必要が果たしてあるだろうか? それとも、1~2日を同僚と交流する日とし、残りは在宅勤務にすべきだろうか?
質問2 あなた個人にとって、オフィスに戻ることの大きな懸念は何ですか?
あなたの企業の従業員の答えは、ワクチンが提供されるまで安心してオフィスに戻れないと答えた人が46%だったパブリシス・セーピエントの調査のように聞こえるだろうか? それとも、通勤や育児など別のことが懸念事項だろうか? 従業員が何を一番懸念しているのかを確実に理解するまで、それを解決することは非常に難しいことがここでのポイントだ。
従業員のオフィス勤務再開を計画している場合も、在宅勤務を続ける予定の場合も、私がここで共有した全てのデータからいくつか考えるべき点が浮かぶはずだ。このデータを分析しつつ、上記の質問を使って自社の独自データを集めることも同様に提案したい。