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フレキシブル・オフィススペースを提供するスタートアップ企業ブリーザー(Breather)のブライアン・マーフィーCEOは12月半ば、自社のビジネスモデルの敗北を宣言した。2020年がこの業界の命運を決する年だったことが、疑問の余地なく明らかになった瞬間だ。

「私が下した判断は、現在の操業形態でのブリーザーは意味をなしておらず、率直に言って、意味をなしていたことがあったかどうかもわからないというものだ」と、マーフィーはカナダの『グローブ・アンド・メール』紙に語り、120人の従業員のうち4分の3をレイオフし、米国、カナダ、英国にある400以上の拠点を閉鎖すると発表した。

かつて脚光を浴びたブリーザーは、いまやコワーキング業界の新たな犠牲者となった。2012年創業の同社は、ベンチャーキャピタルから1億ドル以上の資金を調達し、急速に拡大した。マーフィーは、今後はオフィススペース版Airbnbとでも言えるような、オンライン・テクノロジー・プラットフォームへの移行に力を入れると述べている。

ブリーザーの挫折は、例外的なものではない。コンビーンは11月、企業顧客からの需要低下を理由に、マンハッタンにあった複数のイベント会場を閉鎖した。同社は代わりに「バーチャルイベント」から収益を得ることをめざしていると、リアルディール(The Real Deal)は報じている。

ノーテルの状況はさらに悪い。賃料未払いをめぐって多数の訴訟に直面しており、何度もレイオフを強いられている。かつて10億ドル以上の評価額がついた企業とは思えない。

「パンデミックは、リース・アービトラージ事業の本質的な不安定性を暴いた」と指摘するのは、コリアーズ・インターナショナル(Colliers International)で米州担当フレキシブル・ワークスペース・コンサルティング責任者を務めるフランチェスコ・デ・カミリ(Francesco De Camilli)だ。「需要の低迷が続くこの期間に、運用企業と家主のあいだのリスク共有をめぐる、避けがたい議論が巻き起こった」

ウィーワークの崩壊以来、業界は混乱のさなかにある。ウィーワークの評価額は、470億ドルという理解しがたい数字に跳ね上がったあと、90%以上も暴落した。ソフトバンクからの数十億ドルの投資と、共同創業者アダム・ニューマンの威勢のいいレトリックに煽られた末の凋落に恐れをなし、潜在的な投資家たちは、投資先をより精査するようになった。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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