キャリア・教育

2020.12.25 09:00

キャリアの向かうべき先を見失ったとき。自分への「問いかけ」が道を照らした


私は自分のキャリアのベストアンサーばかり考えていたんですよね。でも、一つの会社や業界のピラミッドばかり見ていた思考は無意味だな、と。

「本当は、何がしたいんだっけ」と、もう一度自分に問い直してみる。

考え抜いてたどり着いた答えは、「年収でもポジションでもなく、自分の人生の時間の多くを投下してもやりたいと思える仕事ができている」ということ。

社会に対して何を成すか。私が仕事をすることで、幸せになる人がいて、人生が楽しくなる人がいるのか。マイナスのところからゼロに戻れる人がいるのか。次の世代の人たちに繋がっているのか。そういうことの方が大事なのだと思い至りました。

ママであり、プロダクトマネージャーである私だから、やるべき仕事


プロダクトマネージャーとしての自分に固執するのではなく、このスキルを社会のために活かしていこう。

そう考えていたあるとき、様々な企業のプロダクトマネージャーが集まる交流会に参加しました。

そこでの女性の少なさに愕然として。そもそもプロダクトマネージャーは母数が少ない。その中で女性、更に「ママ」は200人集まって1人いるかいないか。

業界にママがいない。

それは産後チャンスを与えられる人が少ないとも言えるでしょう。社会の課題を感じましたね。

思い起こしてみれば私自身、ママとして時短勤務をする中でたくさんの課題と向き合ってきたんです。

例えばITベンチャーでは社内の育休復帰ママ2人目だった私。全体総会は毎回夜間に行われることが当たり前で。時短勤務で参加できなかった人には、情報を共有される仕組みがなく自然と浦島太郎状態になってしまう。

時短勤務者を想定していない仕組み。それは時短=戦力外という「アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)」の現れでした。

私は声を上げて会社も変わってくれましたが、アンコンシャスバイアスによる課題はまだまだ社会に根深い。

働く女性を取り巻くペインを解消したいという思いが高まっていきました。

「ママ」「プロダクトマネージャー」という私自身が苦労した経験を、同じように時間制約のある中で頑張る人たちのために活かしていこうと決意しXTalentに参画することにしたんです。

企業のブランディングや採用活動に役立つ情報を配信中
次ページ > 思いのベクトルは、いつも社会に

文=櫻井朝子

ForbesBrandVoice

人気記事