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過保護が子どもにもたらす悪影響については、十分な裏付けがされている。研究からは、過保護によって18~25歳の若者の間で心理的苦痛や自己中心性、適応不全、アルコールや薬物の乱用など、多くの行動に関する問題が引き起こされる可能性があることが示されている。

子どもたちに魚釣りを教える親もいれば、子どもに魚を与える親もいるのはなぜだろう? 過干渉な親たちは、ヘリコプターのように子どもたちの頭上を飛び回り、料理や掃除、請求書の支払いなど、子どもが自分でできることを世話することで障壁を取り除き、問題を解決し、子どもの生活の全ての側面を監視している。

なぜ一部の親は、子どもに焦点を当て過ぎてしまうのだろう? 一部の従業員を一流の労働者にする性質でもある完璧主義や心配性は、育児に採用すると逆効果となってしまうのだろうか? 自分にとってのキャリアの成功を子どもにも望んでしまうことは、逆効果を生んでしまうのだろうか?

完璧主義


アリゾナ大学社会・行動科学部コミュニケーション学科長であるクリス・セグリン教授とテキサス州立大学・ネブラスカ大学の研究チームは、新たな調査で過干渉な親が生まれる原因の解明を試みた。セグリンとチームが行った2つの調査は、心理学誌「カップルと家族の心理学:研究と実践(Couple and Family Psychology: Research and Practice)」に同時に掲載された。

1つ目の調査では、若者を子どもに持つ302人の親を対象とした。親たちは、過干渉と完璧主義の水準を測定するため作られた一連の文章に点数をつけるように指示された。2つ目の調査では、研究者らは290組の親と若者世代の子どもを調査した。若者は、親の子育てのスタイルについての認識を測るために作られた文章に回答した。

2つの調査結果からは、完璧主義が実際に過干渉育児に関連していたことが確認された。セグリンは「完璧主義は完璧であることや成功、心のよりどころとなるポジティブな称賛を求める心理的特徴だ」と述べた。

完璧主義な親は、子どもの成功を自分の鏡として考えているかもしれない、とセグリンは述べている。こうした親たちは、「完璧な」結果を達成しようと過保護になってしまうかもしれない。「こうした人は、子どもたちの達成事項を通じて代理の人生を生きたいと思っている。子どもが成功すれば自分たちもよく見えるため、成功させたいと思うのだ」とセグリン。

「子どものことを大事にしていないと言っているわけではない。もちろん大事に思っている。しかし、自分たちの自己評価を子どもの成功により測ってしまい、これを親としての自分の成功を測る基準として用いている」(セグリン)

翻訳・編集=出田静

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