スバルの革命、まったく新しくなったレヴォーグの走りこそ本物!

ハンズオフや自動車線変更など進化したアイサイトXも注目!

新型レヴォーグは、一見したところ、それほど外観デザインは変わっていないように見える。けれど、その中身は革命的な大変身を遂げている。エンジン、サスペンション、ブレーキ、室内、そしてスバルの代表的な安全技術が「アイサイト X」として生まれ変わっているのだ。

なんと今回は、自動的に車線変更ができるし、50km/h以下の走行では、手放しの運転が可能になった。スバル初の「条件付き」自動運転だ。

手放し運転の様子

全車標準装備としてアイサイトがつくけど、さらなる上級版のアイサイトXも登場することを頭に入れておこう。レヴォーグは2014年にデビューし、今回は2世代目になる。今まで代表的な車種だったレガシィやアウトバックの影が薄くなっている中、レヴォーグがおそらく日本と欧州の主流モデルになっていくだろう。

新型車の外観を細かくチェックすると、旧型との違いがわかる。グリルとフォグランプ回りにはクロームメッキのアクセントが追加され、同時にサイドのブリスターフェンダーがよりスポーティに見える。面白いことに、そのクロームのアクセントが室内のドアのスイッチなどにも使われているので、旧型より内装の質感が向上している。

走行中のレヴォーグ

僕はここ30年間、新車のレポートを書いてきたけど、今回のレヴォーグほど重要なハードウェアのぜんぶが進化したクルマはないと思う。新レヴォーグは目が点になるほど、スバルの最新技術オンパレードになっている。同車はスバルにとって、革命的なモデルと呼ぶしかない。

その新レヴォーグに搭載されているのは、改良型スバル・グローバル・プラットフォームと新開発の1.8リッターのボクサーターボだ。つまり、1.6Lと2.0Lターボがラインナップから消えているわけ。この新1.8Lのターボエンジンで、スバルは出力、トルク、そして燃費をうまい具合に全ていい方向に進化させている。

4発のターボで177psしか付いていないと苦情がくるかもしれないけど、このパワーと300Nmのトルク加速感で十分だ。しかも、旧型1.6Lの16km/Lの燃費に対して、1.8Lは16.6km/Lに浮上している。エンジンとエキゾーストサウンドは抑え気味だ。昔、レガシィB4ターボに乗っていた僕としては、もう少しチューニングして欲しかったけどね。

新型電動ブレーキブースターの追加によって、制動力が強化されたし、ブレーキペダルのタッチ(踏み具合)もしっかりした。それに、ステアリングのレスポンスもかなり良くなって、と同時にスバル初の連続可変ダンパーも追加された。

電子制御ダンパーがつくことにより、Comfort/Normal/Sportの3つのモードが確実に安定感を増すし、車両の状況に合わせて減衰力特性がリアルタイムに変化する。また、電動パワーステアリングも一新し、上記の3モードが追加されたことによって、ステアリングのダイレクト感がより鋭くなった。
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文=ピーター ライオン

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