この市場で最大の勝者と言えるがアップルで、今年上半期のスマートウォッチ市場でのアップルウォッチのシェアは売上ベースで51.4%に達している。昨年同期のアップルウォッチのシェアは42.3%だった。
2位のガーミン(9.4%)や3位のファーウェイ(8.3%)もシェアを伸ばしている。同期間にファーウェイは約3%シェアを伸ばし、ガーミンもごくわずかではあるが0.5%程度、シェアを伸ばしている。
この市場の昨年上半期の順位は1位のアップルに続き、2位がサムスン(9.3%)、3位がガーミン(8.9%)、4位がファーウェイ(5.5%)だった。しかし、今年はサムスンが7.2%で3位に沈み、ガーミンとファーウェイがサムスンを上回った。
ただし、今年上半期のデータにはサムスンの新型モデルGalaxy Watch 3の売上が含まれていないことは指摘しておくべきだろう。
カウンターポイントのアナリストのSujeong Limは次のように述べた。「アップルウォッチのシリーズ5の好調を受けて、アップルは売上ベースでスマートウォッチ市場の半分以上を握っている。欧州や北米市場でのアップルウォッチの出荷台数は、2020年上半期に22%増加した」
カウンターポイントがまとめた機種ごとの売上ランキングでは1位と2位が、アップルウォッチのシリーズ5とシリーズ3だった。さらに3位がファーウェイのWatch GT2で、4位にはサムスンのGalaxy Watch Active 2が入った。
一方で、売上ベースで世界2位のガーミンは、機種ごとの出荷台数ベースのランキングでは上位5位圏内に食い込めていない。ただし、ガーミンのランナー向けモデルのForerunnerや、スポーツウォッチのFenixシリーズは好調で、同社の製品の需要は前年同期比31%のプラスとなったという。
ここから見えてくるのは、各国のジムが閉鎖されたのを受け、世界の多くの人がガーミン製品を買い求め、ワークアウトの成果を計測していることだ。しかし、ガーミンは多様なモデルを販売しているため、個々のプロダクトの売上台数は、他メーカーの製品よりも少ない。
カウンターポイントは今回のデータの作成にあたり、世界50ヶ国の流通業者やサプライチェーンに調査を行い、各モデルの出荷台数を割り出したという。
同社の別の調査によると、スマートフォンの売上はスマートウォッチと比較すると大きく見劣りする結果となっている。今年7月にカウンターポイントが発表した、2020年第2四半期の米国でのスマホの売上は、前年同期比で25%のマイナスだった。