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OECD(経済協力開発機構)が過去に実施した調査報告などによると、日本人の平均睡眠時間は世界の他国に暮らす人々に比べてとても短いことがわかったと言われている。厚生労働省もまた健康のために人が睡眠を取ることの重要性を説いており、「睡眠障害」はいわゆる“不眠症”を含むいくつかの要因が重なって起きる、適切な治療を必要とする病気であると伝えている。

欧米では睡眠の質を改善することを目的とするテクノロジーの研究開発が活発化している。これらは一般的に「スリープテック」として分類されることも多い。筆者も毎年米国で開催される「CES」に代表されるような大規模なエレクトロニクスの展示会に足を運び、ここ数年の間にAIやITのテクノロジーを下地とするデバイスやアプリケーション、およびサービスが数多く誕生している様子を目の当たりにしている。

このほどAppleがスマートウォッチのApple Watchに対応する初の純正「睡眠」機能を、世界開発者会議「WWDC」で発表した。今年の秋に無料のソフトウェアアップデートとして正式リリースを予定する「watchOS 7」から新機能の搭載が始まる。

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Appleのテクノロジー担当バイスプレジデント ケビン・リンチ氏

今回、watchOS 7に搭載される「睡眠」が、私たちの眠りの質をどのように高めてくれる機能になるのか、Appleのテクノロジー担当バイスプレジデントであるケビン・リンチ氏に話を訊くことができた。

すべてのApple Watchユーザーに睡眠品質の改善を提供


Apple WatchはiPhoneと連携するコンパニオンデバイスだ。ウォッチがトラッキングしたアクティビティやワークアウト、心拍数のデータは、現在もiOS 13とwatchOS 6の組み合わせによって利用できる「ヘルスケア」と「アクティビティ」のアプリにデータが蓄積され、ユーザーは過去の履歴を参照しながら健康管理・健康増進を図れる。

「睡眠」はヘルスケアアプリに新機能として加わる。動作環境として、同じく今年の秋にリリースを予定するiOS 14をインストールしたiPhone 6s以上の端末と、これにペアリングしたwatchOS 7をインストールするApple Watch Series 3以上のウォッチが必要だ。

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今秋にリリースを予定するiOS 14、watchOS 7を搭載するデバイスどうしの組み合わせにより「睡眠」が利用できるようになる。

睡眠不足は特に都市生活者を中心に、現代を生きる人々が共通の課題として直面する困りごとのひとつだ。Appleのリンチ氏はApple Watchの新しい睡眠記録機能を、ぜひ多くの人々に使ってもらいたいと呼びかける。そして「睡眠」機能は、例えば都市生活や働き盛りのビジネスパーソンなど、ある特定の人物像をターゲットに見据えて開発したものではないことを強調している。

文=山本敦

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