経済・社会

2020.07.12 11:00

「レジ袋有料化」の次に来るのは? ヴェネツィアで見た「答え」

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暮らしのなかで環境に敏感な動きを見るにつけ、こういった行動は結局、何より自分の町を大切にしたい、守りたいという思いから来るのだろうと感じる。自分のできる範囲で、自分の暮らす環境に何らかのかたちで貢献したい。そんな気持ちが結果として、環境問題への取り組みにもつながっている印象が、少なからずある。ゴンドリエーレたちも、仕事の合間に運河に浮かぶゴミを回収している。
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私ももっと敏感でいたいと思うようになり、ステンレス製のマイボトルを外出時に携帯するようにもなった。

前回の帰国時に、ある雑貨店で「レジ袋いりません」と言ったら、やはりプラスチックが原料の「セロテープ」を商品に貼られて、少し不思議な矛盾を感じたりもした。環境問題には個人レベルの意識の問題も大きく作用するのだから、「自分の住む地域」というもっと限定的で身近な環境を考えてみるだけでも、意識に小さな変化が起きるかもしれない。ある程度自己裁量が効く立場なら、精算済みの商品にテープを貼る代わりに、レシートで代用するなど、できるのでは。

最近は日本でも、スーパー備えつけのショッピングバスケットを販売する動きがわずかながら出てきたと聞いた。買い物後、そのまま車の助手席にほおり込めば事足りて、さぞや便利だろう。日本の都市部で「マイカート」は無理でも、車での買い出しが多い人むきに「マイバスケット」が普及することをひそかに願いたい。
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そして──。今度日本に一時帰国した際には、たとえば「水飲み場マップ」を街角にちらほら見かけられたらうれしい。

文=大村紘代 編集=石井節子

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