世界11カ国を対象に実施、1万3200人から回答を得たこの調査では、政府は国民の命と雇用のどちらを最優先にすべきかを尋ねた。その結果、回答者の67%は、「たとえ経済がより大きな打撃を受け、回復により長い時間がかかるようになったとしても、政府は可能な限り多くの人の命を守るべきだ」と答えた。
最も「人命重視」の国は日本
エデルマンによれば、日本は景気回復よりも命を大切にする人の割合が最も多かった(76%)。米国でも、過半数(66%)が命を優先すべきだと回答した。ただ、米国については、この調査が実施されたのが、感染者数が当初のピークに近づいていた4月(15~23日)だったことを指摘しておく必要があるだろう。
経済活動に対する規制を緩和した後、再び感染者が急増している現時点で、米国人の態度はどのように変化しているだろうか。感染の最初の震源地だった中国では調査の結果、政府が優先すべきは国民の命という人が56%、経済活動の再開という人が44%で、半数ずつに近くなっていた。
以下、調査結果の一部を紹介する。
「パンデミックが続くなか、政府は国民の命と雇用のどちらをより重視すべきか?」
(左から、国名、「国民の命」とした人の割合、「雇用」とした人の割合)
・日本/ 76%、24%
・英国/ 73%、27%
・フランス/ 70%、30%
・ドイツ/ 66%、34%
・米国/ 66%、34%
・インド/ 64%、36%
・韓国/ 64%、36%
・中国/ 56%、44%