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フォーブス ジャパン ウェブ編集部

月間5万食をデリバリーする企業へ成長。まだまだ上を目指す。西川真梨子CEO(右)と篠田開斗(左)

スポーツ庁が出した面白いデータがある。この1年「どこでスポーツを行ったか」という2019年の調査で、49.2%もの人が「道路」と答えた(平成30年度スポーツの実施状況等に関する世論調査より参照)。つまり、ウォーキングやジョギングだ。最も手軽な運動に親しむひとたちが半数にものぼるのは、少しでも身体を動かそうという意識が高いことだと言える。

道路という結果に驚きつつも、同調査では1年の間に15.6%の人が民間のスポーツ施設を利用しているとあり、若い世代、特に20歳代では20%に達する。現在は縮小営業がほとんどだが、都市部のスポーツクラブの多くは休日ともなると、皆とても熱心に身体を動かしている。ほかにも公共施設や屋外スポーツも複数回答として同程度の数字があり、多くの人がさまざまな形でスポーツに接していることがわかる。

ただし、運動だけでは健康とは言えないし身体も作れない。私たちは食べたものでできている──とは調味料メーカーの有名なコピーだが、健康意識の高まりは、身体を動かすことだけでなく、素材や栄養素まで考えた「食」へのアプローチが大事だ。

ボディメイクのための食事を届けてくれるサービスで急成長を続ける企業がある。「マッスルデリ」だ。

同社は、ダイエットやボディメイク、健康なカラダづくりをしている人のために、栄養バランスやカロリーが計算された食事をデリバリーする。注文の際には、「リーン(減量用)」「メインテイン(維持用)」「ゲイン(増量用)」の3つのコースから選ぶが、これは利用者の目的に合った、最適な食事量と栄養バランスになるよう分けられている。総40種類ものメニューから5食(もしくは10食)単位のランダムなアソートセットで届く仕組みだ。

マッスルデリのお弁当の写真

現在、月間5万食をゆうに超え、「想定よりも多くの後押しを感じており、目標以上の拡大が見込めそうな状況」と言う同社。創業から4年で好調を維持するまでに成長し、本格的なトレーニング実践者はもとより、食事に気を付ける多くの人から支持を集めている。その成長の理由はどこにあるのか。

「ないなら、つくろう」という発想で起業した


マッスルデリ代表の西川真梨子は、起業前の30歳の折、多くの女性の願いと同じく、ずっと綺麗でいたいという思いでジム通いを始めた。

「でも、パーソナルジムに行くようになって、身体作りすることの難しさを感じました」

それは運動をあまりしていなかっただけでなく、きちんとボディメイクするなら食事から変えていかなければならないというハードルだった。

マッスルデリCEO西川真梨子
西川真梨子|マッスルデリ CEO

「もともと太ってはいなかったので、オーソドックスに〈タンパク質を増やしカロリーを減らす〉という基本を実践していても大きな変化がなかったのです。そこでトレーナーさんに脂質も糖質も減らすよう指導されました。そうすると自分自身で管理してストイックな食事にならざるをえないんです。当時、コンサルティング会社に勤務していた私は、丁寧な管理で食事を作る時間が少なく、外食では本当に食べるものが限られました。ジムに行くことが楽しかったはずなに、私、何がしたかったのだろうと考えるようになったのです」

聞くと、周りの多くの人が自ら食事管理することのハードルを感じていたという。パーソナルジムや、ブティック型と呼ばれるフィットネスクラブが人気だが、身体に変化をもたらすなら食事管理は必要なのだ。

「海外ではすでに、栄養を計算された食事が宅配で届くというサービスがあります。当時日本にはそれがなかったので、私や、同じように身体作りと食事を真剣に考えている人たちに、このようなサービスが必要だと思ったのです。無いなら、じゃあ私がやると決意しました」

そして2016年、起業する。

文=坂元耕二 写真=西川節子

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