キャリア変革に感じる恐怖心 3つの克服方法

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ストレスを感じる人生の出来事に関して、トーマス・ホームズとリチャード・レイが行った調査では、仕事を変えて異なる業種に就くことが、近しい友人の死のすぐ次にストレスを感じる人生の出来事として挙げられていることは知っているだろうか? キャリアを変えることは、それほど神経が疲れることなのだ。それでも、キャリア変革は新たな日常となった。

米労働統計局(BLS)が2019年に行ったベビーブーム世代に関する調査からは、生涯経験する仕事の平均数が12であることが分かった。従業員の間では今までにも増して転職数が増えていることを考えると、柔軟性が欠かせない。

しかしキャリアの変革は、恐ろしいものとなり得る。不安で動けなくなったときは特にそうだ。ここでは、恐怖心を克服して全力でプレーし、自分の最大の目標に気付くための3つの方法を紹介する。

1. 恐怖心を認める


恐怖はずるいものだ。時には、実用性など他のものとして現れる。米俳優のジム・キャリーは、マハリシ大学の2014年の卒業スピーチで卒業生に対し、「非常に多くの人が、現実性の仮面をかぶった恐怖心により、自分が取る道を選ぶ」と述べた。私たちは、いつか夢見たことよりも「責任ある」ことをするのが正しいと自分に言い聞かせる。「挑戦して失敗するのが恐ろし過ぎてできない」と言うよりも聞こえがよいからだ。実用性のふりをした恐怖心には、次のようなものがある。

・「自分は何を考えているのだろう? 趣味で生計を立てることはできない」
・「キャリア変革をするために学校に戻る余裕はない」
・「転職に適した時期ではない。結局のところ、今は不況なのだから」
・「このキャリアには25年投資した。今変化を起こすのはばかげたことだろう」

次にこのような小さな声が聞こえることがあれば、自分が現実的になっているのか、それともただ正当化しようとしているだけなのか自問しよう。

2. 恐怖心を受け入れる


米作家のスティーブン・プレスフィールドは、著書『やりとげる力』の中で「恐怖心は消えない。兵士と芸術家は同じ法則に基づいて生きている。それは、毎日新たに闘わなければならないということだ」と述べている。恐怖心に抵抗したり無視しようとしたりするよりも、慣れ親しもう。恐怖心をはねのけて前に進むことは簡単ではないが、素晴らしいことを達成するには必要だ。

大成功を収めたセレブでさえも、恐怖心と不安で苦しむものだ。シンガーソングライターのアデルは、米誌ローリング・ストーンとのインタビューで「聴衆が怖い」と明かした。もちろんそれでも、アデルが15のグラミー賞を獲得し、純資産約1億5000万ポンド(約210億円)を誇る英国で2番目に裕福な音楽家になるのを恐怖心が止めることはなかった。
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翻訳・編集=出田静

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