環境は変われど、本質は変わらない。年収1億超のサラリーマン・motoが語った「コロナ時代のキャリア論」

コロナ時代のキャリア論について語るmoto氏

新型コロナウイルスの感染拡大が国民の生活に浸透し、収入が絶たれるかもしれない未来に恐怖を覚える人も少なくないだろう。こんなとき、自らの力でキャリアを拓いてきたビジネスパーソンは何を思うのだろうか。

年収1億円を超えるサラリーマンであり、キャリア形成の指南書としてAmazonベストセラーとなった『転職と副業のかけ算』の著者であるmoto氏は「安易に安定を求めず、変化に対応し続ける力を磨くべき」と語る。

現在、Forbes JAPAN編集部では、“キャリアのご意見番”として注目を集めているmoto氏と共に「キャリアに正解のない」令和時代を生きるビジネスパーソンに向けた連載企画を実施している。連載3回目となる今回は“緊急企画”と題し、同氏に、ウィズコロナの時代に私たちが取るべき行動と、アフターコロナの未来予測について伺った。

こんな時代だからこそ「しがみつく」マインドを捨てる


──コロナ禍により、今後のキャリアについて思案するビジネスパーソンが増加していると思われます。moto氏が考える、今取るべき行動とはどのようなものでしょうか。

moto:まず、現在の仕事における“自分の介在価値”を改め考える手ことが大切だと思います。たとえばリモートワークになった人は、自分の仕事量がどう変化したかを振り返ってみてください。自分のアウトプットや仕事の量が意外に少なかったり、会議やアポイントで慌ただしい日々を過ごしていたはずが、リモートになった途端にto doがなくなってしまったりと、仕事に対する自分の介在度がこれまで以上に浮き彫りになっているのではないかと思います。

リモートワークでは「仕事は与えられるものだ」と思っている人と「仕事は自分で創り出すものだ」と考える人の差が明確に現れます。仕事を前に進めるためのアウトプットで仕事の評価がなされるため、“会社にいること”でお給料をもらっていた人にとっては厳しい状況になると思います。

リモートになったことで「仕事が楽になった」と感じるのではなく、今の会社にぶら下がっていることにより危機感を感じ、浮いた通勤時間等を利用して英語の勉強をしたり、自身のスキルアップに繋がる勉強をするなど、コロナ後の景色を見据えたアクションを起こすことが大切です。決して近視眼的にお金を稼ぐことや、安易な安定思考にとらわれないことが大切です。

── なぜ、収入が途絶えるかもしれないウィズコロナの時代に、安定を求めてはいけないのでしょうか。

moto:コロナ以前も、現在も、そしてこれからも変わらず、生き残るのは「環境に適応できる人」だからです。どんな状況でも「社会に求められる人材であること」が、時代を生き抜く人材の条件です。そもそもですが、安定している職業や業界は存在しません。自分自身でお金を稼ぐ力を身につけながら、変化に適応することが何よりも大切なのです。サラリーマンは会社に安定を求めてしまいがちですが、会社に依存した生き方ほど危険な状態はありません。

今後どのような変化が訪れ、どのような社会になるのかを自分で想像し、その未来に対して、自分自身にできる適切な行動をし続けることが、今やるべき唯一のアクションだと思います。


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文=小原光史 写真=小田駿一

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