そうして豊かな自然に包まれ身も心も癒されると、これからの時代の自然との共存について自ずと考えが及ぶのではないだろうか。
今後加速的に社会のデジタル化が進む一方で、草木や花の多種多様な色彩と形、一枚一枚の葉や花びらの瑞々しさ、蛍が発光する類ない輝きに触れるたび私たちは自然界の際限無い豊かさに圧倒され続けることだろう。そして、かつて小川栄一がそうしたように、その深遠なる世界を子どもたちに見せていくことの大切さが一層問われていくのではないか。そうした機会と場が、ホテル椿山荘東京にはある。
最後に一句、ご紹介しよう。
「草の葉を落つるより飛ぶ蛍かな」
(草の葉の上で光っていた蛍が、葉を滑り落ちていくように見えた瞬間、飛んでいった)
若かりし頃に、ホテル椿山荘東京の敷地に隣接する庵で暮らした松尾芭蕉が、のちの旅先で詠んだものだ。儚い蛍の命ではあるが、その一瞬の躍動する輝きを捉えている。
今年も森のような庭に、数限りない命が光り輝く。
ホテル椿山荘東京
住所: 東京都文京区関口2丁目10-8
TEL: 03-3943-1111
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