その中で最も感動したのが、広尾のフレンチレストラン「アルゴリズム」だ。2017年にオープンしてわずか数年で、ミシュラン一つ星、食べログで3.9の高評価を得る人気店が今回実施していた“仕組み”にビジネスのヒントを感じたので、ぜひその詳細を紹介したい。
通常時の店内。サブスク期間中はカウンターでテイクアウトの受け渡しを行っている 写真提供:アルゴリズム
店も客も嬉しい「サブスク」を採用
「アルゴリズム」は店舗来店型のテイクアウト形式を採用したが、ユニークだったのが店舗独自の「サブスクリプション(以下、サブスク)」ルールを加えたことだ
。サブスクは、定額料金を支払うことで、一定期間のサービスが受けられることを保証するもの。雑誌の定期購読、音楽や動画の配信サービス、また最近では自宅に花が届くようなサブスクもあるが、レストランでの導入はまだ珍しい。
コロナ禍でのテイクアウトにおいて、「アルゴリズム」は以下の内容で実施したのだが、その価格が破格だった(金額や日数は週によって変動有)。
1日1食(2人前)×4日=合計5000円(税込)
条件:Facebook or Instagram アカウントフォロー
当選方式:抽選
受取:本人のみ
広尾・西麻布の人気店は、ランチ1食のテイクアウトでも3000〜8000円の価格帯が多い。アルゴリズムのクオリティを考えれば文字通りの破格だ。しかも、メイン・ソース・付け合わせ・スープの4品構成で、毎日食事が違う。
美味しいのはもちろんだが、「毎日メニューや予算について何も考えなくていい」、これが本当に良かった。
ボトルワインを1000円〜販売。テイクアウトを受け取るついでに買ってしまう価格帯とセレクト