というのも、自粛に入ってから1カ月半、様々な飲食サービスやテイクアウトを利用しているうちに、「毎日食べるものを探したり、予算を考えることが面倒」になっていることに気が付いた。
最初はお世話になっている飲食店を利用したり、「食べログ」「OMAKASE」「ポケットコンシェルジュ」のテイクアウトまとめページを見たり、ウーバーイーツやChompyなどでデリバリーを利用したり、スーパーやコンビニでご飯を選んだりすることも楽しかった。だが次第に「同じ店だとメニューが変わらない」「店舗によって価格差が大きく、予算が気になる」「食べるものが似通って飽きてきた」といったストレスを感じ始めていた。
だからこそ、一度頼めば4日間、何も考えずとも毎日違う食事を食べられることに感激した。
マスクやキャップを被って調理をするスタッフ
またこのサブスクは、利用者だけでなく、店側にもメリットがある。あらかじめ購入が確定していることで、提供数と日数が「見える化」し、食材の仕入れをコントロールできるからだ。先払いしている利用客にも「取りに行かなきゃもったいない」という心理が働くため、作ったものが無駄になるような食品ロスも少ない。
テイクアウトの急増で容器不足もニュースになっていたが、アルゴリズムは、利用者がタッパー(必要に応じてバッグや保冷剤も)を持参するシステム。これは、エコ配慮の点ではもちろん、味の面でもベストだと感じた。様々なテイクアウトを試したが、「出来たてを持ち帰って食べる」より、タッパーで持って帰り、電子レンジで温めたりフライパンであぶって食べる方が劣化が少なく、美味しかった。
筆者はZiplockのコンテナーを活用。ソースが美味しいので、自前でパンや白米等を用意して楽しめた
必要最低限の待ち時間と会話
アルゴリズムのテイクアウトは、その渡し方にも工夫があった。店はカウンター8席の小さなレストラン。行くと、テーブルの上にiPadが置いてある。
そこには「今日のメニュー」と「食べ方」が記載されていた。「これはどう調理すればいいですか?」「他にオプションないですか?」など、よくある質問がiPadに記されているので、会話をしなくても解決できることが多い。
iPad2台を使い、「本日のメニュー」とサブスクとは別途販売している「サイドメニュー」をメモ機能で紹介
店に入ってからは、「1. 予約時間と名前を言う」「2. タッパーを渡し、待っている間にiPadを見る」「3. 食事を受け取り、店を出る」という流れで、時間帯が同じ客がいなければ、3〜5分程度で済んだ。また、受け取りの際に翌日の来店時間を伝えることで、混雑を回避でき、出来立てを持って帰れるというのも嬉しかった。