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2020.04.21

「株式6、債権4」の投資戦略は、パンデミックでますます苦境に

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新しい「40」が必要だ


連邦準備制度理事会は不安を払拭しようとしているが、債券市場は混乱状態にある。流動性は低く、リスクの高い債券がたくさんあり、「安全なもの」の利回りはゼロか、それ以下になっている。

私は、債券を戦術的な目的にのみ使用するアプローチを強く支持する。わたしが考える望ましい戦略は、ポートフォリオにおける株式の割合を高め、そのヘッジとして、使い勝手のいい手段をいくつか確保するというものだ。具体的には、インバース型ETF、オプション、現金などが考えられる。

新しい「60」も必要かも?


株式市場でリターンを得る方法として、かつては、安定した企業株を購入して保持を続け、節税を実現できる相続資産のかたちで次世代に引き継ぐ、というものがあった。わたしの考えでは、今後こうした方法は、広まるよりも廃れる可能性が高い。

現代の株式市場には、古き良きファンダメンタル投資の障壁になる要素があまりにも多い。ヘッジファンド、インデックスファンド、アルゴリズムトレーダー、そしてつい最近では、新型コロナウイルスのパンデミックのなかでの舵取りがそれにあたる。多くの新たな不確実性がもたらされたことで、従来の「買い持ち」は、私たちが生まれて以来、類を見ないほど危険な方法になった。

どうしても60/40に賭けたいというなら、それでもいい。しかし、投資と金融市場を取り巻く新たな現実については、じっくり考えることをおすすめする。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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