ブランドのコンテンツ構想はユーザー中心のミッションベースであれ
当たり前のように聞こえるかもしれないが、ブランド側は何のために、誰に届けたいかを考える必要がある。上でFacebook Watchのユーザーが急増していると述べたが、ただ「流行りそう」というだけの理由で採用してしまっては、目的がないまま手段が決定し、本末転倒だ。
また、最先端SNSを採用した!という自己満足で終わりかねないし、それを使うことに縛られてしまい、本来達成すべきことへの制約にもなりかねない。
一方で、試してみないと分からないのが実際のところだ。新しいことを試して、試行錯誤し、取捨選択を行っていく。つまり流行りに飛びつく前に、ブランドのミッション(目的)に立ち戻り、判断を重ねていくことが、コンテンツを扱う際に必要になる。
これはコンテンツに限ったことではないが、再喝の意味も込めて記しておきたい。新しいソーシャルメディアプラットフォームや機能など、小手先の手段はどんどん増えていく中、それらを察知して調べるうちに、目的を見失ってしまうことは少なくない。
ミッションがあり、ユーザーのためのコンテンツにする必要があるという大前提を忘れず、ここでも紹介したようなトレンドをうまく取り入れていただきたい。
前述の通り、コンテンツのユーザー(消費側も生産側も)がもつエネルギーとそこから生まれるエネルギーはどんどん大きいものへとなってきているので大きな可能性を秘めているのは間違いない。
オンライン・ソーシャルコマースと実店舗体験
買い物体験はオンラインがさらに拡大してきている一方で、オンラインが普及すればするほど、実店舗の重要性は高まると考えられる。
アメリカのリテール売上のうち、オンラインショッピングでの売上が占める割合は、14.3%ほどではあるが、売上の伸び率でいうとオンラインに軍配が上がる。また、2019年11月のブラックフライデー・サイバーマンデーシーズンには、74億ドルのオンラインショッピング売上を達成し、前年比19.6%増で過去最大となった(2019年)。
アメリカのリテール売上のうちオンラインショッピングが占める割合(オレンジがオンライン)
アメリカのリテール売上とオンラインショッピングの伸び率(オレンジがオンライン)
両図表ともに:US ecommerce penetration comparing US retail vs ecommerce(データ転載元)
さらに「ソーシャルコマース」と言われるソーシャルメディア上での買い物機能が充実し、オンラインでの購買は広がっていきそうである。
例を挙げてみる───、