日本は欧州と比べ、倍以上の変化が。世界4カ国で新型コロナに対する消費者意識を調査

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パニック買いは日本だけ?それとも世界現象?


最近、「店にマスクや消毒液がない」という報道を見た人もいるだろうが、多くの店でマスクや消毒液が不足しているようだ。これだけ猛威をふるっているウイルスなので、それは仕方がない事だと思うが、果たしてそれは日本だけなのか、それとも世界で起こっている事なのか。

それを調査する為にまず、「新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の発生はあなたの購入習慣に影響しましたか?」と調査したところ、やはり日本が一番の影響があり約40%の日本人が、影響があったと回答し、調査を実施した他3国、スウェーデン、フランス、フィンランドはそれぞれ15%以下の人が、影響があったと回答した。この調査結果も上記の旅行計画の調査と同様、地理的な要因からくるものではないだろうか。

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新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の発生はあなたの購入習慣に影響しましたか?

実際にどのような物の購入習慣が変わったかという調査では、やはりマスクと手の消毒液という回答が一番多く、それに続いて食料品/加工品や個人用のアイテム(マスクと消毒液以外)という回答だった。地理的にも中国に近い日本の方がパニック買いになっている事が読み取れる。

性別に見る購入習慣の変化


次の調査は上記の質問を性別分けして分析してみた。はたして男性と女性で購入習慣の変化の差はあるのか。調査結果は、国により差が出るという興味深い結果が出た。

まず日本では、多く買われたマスクと消毒液、男性も15%から20%の増加率ではあるが、女性はその上を行き20%から25%の増加率となっている。

フランスでは、増加率が5%以下と低い数字ではあるが、大きな男女間の差はなかった。

フィンランドも、増加率が5%以下と低いが、フィンランド人女性の消毒液の購買の増加率が5%を超え、男性よりも多い増加率となっている。

興味深い結果が出たのはスウェーデン。全体的に他のヨーロッパの国々と同様に増加率は5%ほどだが、スウェーデン人女性の消毒液の購買増加率が約10%、男性が約5%なのに対して、スウェーデン人男性の食料品の購買率が約8%、女性が約3%と緊急時に求める物の違いが出た。良い衛生状態を求めるのか、十分な食料を求めるのか、興味深い考え方の違いだった。

回答理由を掘り下げてみると、この調査を実施した地点では、多くのヨーロッパの人達はまだウイルスが他国に比べて問題に取り上げられていないこともあり、問題視してないような回答だったが、徐々にヨーロッパにも広がる今、この回答は数週間後には変わっていくだろう。

そして、購入習慣が変わっていないと回答した日本人の一般的な理由としては、マスクや手の消毒液がすでに売り切れになっていたからという回答だった。おそらく、その回答をした人々は店に商品があれば、購入習慣が変わったという回答になるだろう。

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購買習慣の変化
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PR TIMESより

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