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クロックスは2月27日、中国関連の売り上げや利益の予想を下方修正し、株価が16%下落した。(Suriya Desatit / Shutterstock.com)

中国で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が世界各地に広がり、消費者需要に関する目算を狂わせる恐れが出るなか、中国を成長の重要な原動力やサプライヤーとして頼りにしてきた小売各社もその影響への対応に追われている。

米サンダルメーカーのクロックスと米シューズメーカーのスティーブ・マデンは2月27日、中国関連の売り上げや利益の予想を下方修正した。これを受けてクロックスの株価は16%、スティーブ・マデンの株価は6%それぞれ下落した。

クロックスは中国で多くの直営店を一時閉鎖しているほか、営業中の店舗も営業時間を短縮し、来店者数が通常より減っている。こうした状況から、今年の売り上げは打撃を受けそうだという。同社は昨年は過去最高の売り上げを達成していた。

中国国内の店舗に関しては、米スポーツ用品大手のナイキといった、ほかの多くの小売業者も似たり寄ったりの状態となっている。クロックスは、アジア地域のほかの主要市場でも客足が遠のくなど、ウイルス流行の影響は広い範囲に及んでいると述べている。

一方、サプライチェーン面では、スティーブ・マデンの場合、これまでに中国工場の大半は操業を再開したものの、依然として部材調達に影響があるという。

最高経営責任者(CEO)のエドワード・ローゼンフェルドは2月27日の電話会議で、操業している工場も「通常の稼働率ではない」と明らかにしている。スティーブ・マデンの中国工場は職場復帰した従業員がまだ全体の3〜4割にとどまっており、生産は平均で3週間ほど遅れているという。

ローゼンフェルドによると、通常よりも「はるかに多く」の商品を航空便で運ばざるを得なくなるため、コストがかさむ半面、海路で輸送する商品は到着が遅れるとみられる。こうした状況と関連して商品の販売期間が短くなることが予想され、売り上げの減少につながりそうだという。

米国は靴から携帯電話まで、さまざまな製品について中国からの輸入依存度が高い。例えば、米国で販売されている靴の99%は輸入品で、うち70%を中国からの輸入品が占めている(全米靴流通販売業協会調べ)。

供給・販売両面で高い中国依存度


ランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」などを傘下に持つ米アパレル大手のLブランズも2月26日、新型コロナウイルスによる減益の見通しを示している。中国での店舗閉鎖によって需要が落ち込んでいるほか、一部のランジェリーや春物製品の供給が最大4週間遅れる恐れがあるという。

Lブランズは「こうした遅れによる打撃を最小限にとどめるための措置を講じていく」としている。同社は、完成品については調達国を多様化させている半面、原材料に関してはやはり中国が「非常に重要な供給国」になっている。

編集=江戸伸禎

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