新たなサービスはCBSが立ち上げた「CBS All Access」に児童向けチャンネルのニコロデオンや、MTV、コメディ・セントラルなどのバイアコム傘下のケーブルチャンネルの番組を加えたものになる。
バイアコムCBSのCEOのボブ・バキシュは、新サービスの立ち上げが今年後半から段階的に始まり、3万話分のテレビドラマや1000タイトルの映画を追加していくと述べた。新サービスの名称や価格はまだ未定という。
CBS All Accessの拡張版には、スポーツやニュース、エンタメ系コンテンツも加わり、NBCユニバーサルの「Peacock」に近いものになる見通しだ。CBSがAll Accessを立ち上げたのは2014年だったが、バイアコムはこの市場に遅れて参入した。
バイアコムCBSは今後も外部プラットフォームへのコンテンツ提供を継続する。バイアコムのニコロデオンは、CBSとの合併が決まる前にネットフリックスと複数年契約を結んでおり、コンテンツの外販は同社の売上の4分の1近くを生み出している。
バイアコムCBSは、昨年12月にバイアコムとCBSが合併して以降、初の決算を2月20日に発表したが、2019年10~12月期決算は赤字で、業績見通しも低調と受け止められ、株価は16%以上の下落となった。
CBSとバイアコムは13年の間、分裂状態にあったが、昨年12月に合併した(2社は1999年から2006年にかけて同じ企業の傘下にあった)。両者の合併は現在、バイアコムCBSの会長を務めるシャリ・レッドストーンの、長年の夢だった。
CBSバイアコム傘下のCBS All Accessとショータイムのストリーミングアプリは現在、合計で1000万人の契約者を抱えている。契約者数は2019年初めから25%の増加となってはいるが、競合のDisney+(2650万人)やネットフリックス(1億6700万人)には遠く及ばない。
CBSバイアコム会長のレッドストーンは、昨年9月のフォーブスの取材に「事業の拡大において重要なのはコンテンツの拡充だ」と述べていた。彼女は年間130億ドルをコンテンツに注ぐと述べた。
バイアコムCBSは合併のシナジー効果の目標を、以前の5億ドルから7億5000万ドルに引き上げた。同社は目標達成のため、2度のリストラを予定しており、第一弾は来週にも始まる予定だ。