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AI通信「こんなとこにも人工知能」

航空機に特化した滅菌ロボット「GermFalcon」(c)Dimer UVC Innovations

新型コロナウイルスが世界的に広がりを見せるなか、人工知能(AI)やロボティクス技術を使って疫病を予測・根絶しようという動きが目立ってきた。

数日前、カナダのAIスタートアップ、BlueDotが2019年12月末の時点ですでに、新型コロナウイルスの発病と世界的拡散を警告していたというニュースが注目を浴びている。なお、アメリカ疾病予防管理センターが正式発表を行ったのは1月6日、WHOは1月9日だった。従業員約40名の同社が、各国政府や世界的な機関より迅速かつ適切に予測することができたという事実には改めて驚かざるをえない。

新型コロナウイルスの世界的な拡散が本格化した後には、ロボットの活躍も徐々に増えている。例えば、米国で初めて感染判定を受けた患者の診療過程には、医療支援ロボットが投入された。現地メディアによれば、ワシントン州のプロビデンス・メディカルセンターでは、中国・武漢市から米国に入国した30代の患者を対象にロボット診療を実施。目的は、医療陣を感染リスクから保護すると同時に、ウイルスの拡散を遮断するためだという。



ロサンゼルスに拠点を構える滅菌ロボット専門企業、ダイマーUVCイノベーションズ(Dimer UVC Innovations)は、ロサンゼルス国際空港、サンフランシスコ国際空港、JFK国際空港など、国内の3つの空港に対し航空機用滅菌ロボット「GermFalcon」を無料で供給している。またGermFalconは、紫外線光(UVC)を利用し、航空機の客室、調理室、乗員搭乗スペースなどの病原菌・ウイルス・細菌などを殺菌する、航空機に特化した滅菌ロボットだ。



一方、中国ではドローンを使って都市を監視。警察がマスクを着用していない人々を発見するために活用するという動きもある。中国では顔認識AIとビックデータによるパブリックセーフティー網が整っているが、感染の疑いがある人々の移動経路を把握する作業に役立っているとの情報もある。この“ビッグブラザー”とも言うべきAI監視体制には賛否両論があるが、新型コロナウイルスの件に関して言えば、社会のセーフティーネットとして機能しているという側面も確認することができる。

ロボットの導入はなるべく人手を軽減することに寄与し、疫病の感染拡大リスクを最小化してくれる。特に現場の医師や作業員のリスクが軽減するために重宝されている形だ。新型コロナウイルスのような社会的課題が浮上した際には、機械にしかできないことを改めて考えさせられる。疫病の根絶が1日でも早く実現することを祈るばかりだ。

連載:AI通信「こんなとこにも人工知能」
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文=河 鐘基

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