抗がん剤で無効化したワクチンの再接種助成をどう叶えるか

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「#チャーミングケア」をキーワードに

ワクチン行政は自治体(市町村)の管轄となっており、骨髄移植や造血幹移植は助成対象になりつつあるが、多くの自治体で抗がん剤治療によるものまではフォローされていない。

行政が助成を完備するまでの間、どうにかできないものかと考え、いろいろな方面に相談をした。そこで幸運にも、有志医師グループとのご縁をいただくことができ、民間レベルでの助成プロジェクトを行っていく方向性ができてきた。以下のようなものだ。

 チャーミングケア指定提携病院での接種の場合は、自己負担ゼロ
 他院での有償接種の場合は、半額助成(助成範囲は、現在大阪府と兵庫県)


2019年11月、第1号として、今回、貴重な事例を届けてくれた兵庫県在住の小学生の男の子に助成を行うことができた。

ワクチンを受けた子どもには、一般社団法人チャーミングケアとして取り組んでいる「あみぐるみプロジェクト」のシンボルマークでもある、どんぐりのあみぐるみもプレゼントした。



これからも私は、病気の子どもたちや元気になっていく子どもたちと、それを支える応援者たちを、SNSの力を借りてつなぐ活動として「#チャーミングケア」をキーワードとして広めていきたいと考えている。

しかし、このプロジェクトは、この問題の根本的解決の策というわけではない。海外では、治療中からワクチン接種の計画を進めている国もあるという。

日本では一体どうすべきなのか? 私の活動の範囲は子どもに限っているが、同様のことは大人にも起こる話だ。ワクチンに関してはさまざまな見解があるようだが、ワクチンで感染症の重症化が防げるものなのであれば防ぎたいと、我が子の重症化した様子を目の当たりにした私は強く感じるのだ。

文=石嶋瑞穂

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