スポーツビジネスを専門としつつ、不定期に教育およびローカルエコノミーに関する記事を執筆

ワシントン・ウィザーズに加入した八村塁(21)(Toni L. Sandys / The Washington Post / by Getty Images)

米プロバスケットボールNBA、ワシントン・ウィザーズに加入した八村塁(21)が目覚ましい活躍を見せている。開幕から6試合を終えた時点で、1試合平均15得点、6リバウンドをマーク。今シーズンにデビューした新人の中でも屈指の数字をたたき出している。

ただ、彼が鮮烈な印象を刻んでいるのはコート内のプレーだけではない。コート外ではある意味、それをしのぐほど華々しいパフォーマンスで目を引いている。

パワーフォワードの八村はこれまでに、7つのパートナーとスポンサー契約を締結。来年2月のオールスターブレークまでには、さらに3〜4のパートナーと契約を結ぶことになりそうだ。NBAのルーキーに、これほどのスポンサーが付くのは異例と言っていい。

7つのパートナーの内訳を見ると、グローバルスポンサーが米ナイキの「ジョーダン・ブランド」、NEC、NBA公認のバスケットボールゲーム「NBA 2K」、カシオ計算機、日清食品、日本限定のスポンサーがソフトバンクに三井住友銀行と、著名な企業やブランドなどがずらりと並ぶ。

八村が今シーズンにこうしたスポンサー契約から得る収入は、フォーブスの推計で1000万ドル(約11億円)の大台に達するもようだ。全体の収入は、これに選手としての年俸450万ドル(約4億9000万円)が加わることになる。

八村の今シーズンのスポンサー収入額は、新人では今年のドラフトで全体1位指名だったニューオーリンズ・ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンに次ぐ2位、NBA選手全体でも12位以内に入るとみられる。言うまでもなく、ウィリアムソンを除くほかの新人とは文字通りケタ違いの額だ。

この規模のスポンサー収入額は、ドラフトで全体9位指名だったルーキーのものとしても破格だが、その裏には八村が日本人NBA選手の先駆者の一人だという事情がある。八村は日本人の母親と西アフリカ・ベナン出身の父親を持ち、富山県に生まれた。

日本生まれのNBA選手としては3人目だが、大きな期待を寄せられてドラフト1巡目で指名され、NBAに迎えられた日本人は彼が初めてだ。

ドラフト後、ウィザーズが初めて開いた八村の記者会見には、日本メディアが100社以上詰めかけた。「もう慣れました。高校の時から追いかけられてきましたから」。

メディアのスポットライトを浴びることについて、八村は先週、チームの練習後にそんなふうに語っている。「ハンパない感じになってきましたが、そうなるんだろうなと覚悟はしていました」

編集=江戸伸禎

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