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スウェーデン移住エンジニアのライフ&ワーク

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サラリーマンが海外移住するうえで、必ず必要となってくるのがビザの申請だ。3年前にスウェーデンに移住した筆者の経験をもとに綴る、サラリーマンの海外移住HOW TOコラム。ラストは、ビザの申請や日本の家の売却のタイミング、新たな土地での生活インフラの整え方について紹介する。

ビザとは何なのか

ひと口にビザと言っても、いろいろと種類がある。観光ビザ、留学ビザ、駐在員ビザ、配偶者ビザなどだが、ビザとはつまり、「申請者に社会保障を与えても良いか」の審査であり、「ビザが降りる」とはその承認が得られたことを意味する。

サラリーマンが海外移住をするうえで必要になってくるのが、労働許可(Work permit)である。これはスウェーデンの場合、厳密に言うとビザとは異なる。通常は労働許可とは別にビザの申請が必要となるのだが、日本国籍保持者の場合はこれが免除される。

また、労働許可の申請には2000クローナ(約2万4000円)の手数料がかかり、配偶者や子供がいるとさらなる費用が発生するが、これも日本国籍保持者に限ってはこの費用が免除される。どうやらスウェーデンと日本との間には何か特別な条約が存在するようだ。

ちなみに運転免許の切替も、日本国籍とスイス国籍保持者に限ってテストなしでできる。とにかく、労働許可とビザが異なるものであることは頭の片隅に置いておきたい。

労働許可の申請手順

労働許可とは、雇用主となる会社とそこで働く従業員がセットになって申請するものであり、審査と承認をするのはスウェーデンの移民庁(Migrationsverket)となる。手順としては、まずは雇用主がオンライン上で申請手続きを開始し、雇いたい候補者の個人情報や職務内容、給与などの情報を記入する。

ここで重要となってくるのが「なぜこの人物なのか?」という理由だ。EU諸国では企業が求人情報を出す場合、一定期間EU全域にその告知をしないといけない。EUでは域内の雇用の機会を優先的に考えているからだ。つまり、EU域外から人を雇うということは、スウェーデン及びEU諸国に住む人たちの雇用の機会を奪うことであり、それ相当の理由が必要となってくる。

実際に私が申請した際、会社は「日欧の自動車メーカーで研究開発と品質保証の経験があり、英語が堪能。この人物が持ち合わせているスキルは世界中でただ1人だ」と記入していた。かなり大げさな書き方ではあるが、あながちウソでもない。逆に言えばこれだけの理由がなければEU市民の雇用機会を奪うことはできないということだ。

自分がスウェーデンやEUに対して提供できる何かがあり、その対価として社会保障を受けられる、これが労働許可の中身ということを理解しておく必要がある。

文=吉澤智哉

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