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2019.10.25 18:35

進化する寝具、睡眠グッズ。あなたの「睡眠環境」大丈夫?

Getty Images


ディスプレイでひときわ目立つのが、細長い、白い筒状のクッションが縦に何本も連なったような掛け布団。これは本当に布団なのか?
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睡眠用“うどん”異例の売れ行き

テレビなどでも話題になったこの商品、今年8月にヘッドスパ専門店「悟空のきもち」から発売された「睡眠用うどん」だ。現状実物を体感できるのは伊勢丹新宿店のみだ。そもそも、高級寝具のノウハウが集まった伊勢丹新宿店に意見を求めながら開発したという。
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8本の「うどん」の上下の端が繋がっている仕組みだ。好きな場所から手足を出したり、横向きになって数本を抱えたり、枕にしたりと、使い方は自在。触感はもちもちで、場所によって少し硬さが変わるところにこだわりを感じる。

実際に試してみたという清水さんは「結構いいですよ。布団ではなく『うどん』とこだわっているあたり、自由な使い方ができます」。実際のところ、入眠にあたっては手足を温めた方が良いが、眠った後は深部体温を下げるためにも手足が若干冷えた方が深い睡眠ができるという。「うどん」の間に手足を出したり引っ込めたりすることで、一般的な掛け布団ではできない微調整が自然にできるのだそうだ。

税抜き16800円。掛け布団としては異例の売れ行きを記録しているという。「うどん」を1本ずつ取り外して洗える手軽さも人気の理由だ。

驚くべきは枕の種類の多様さとその進化だ。

東京西川がマットレスでも展開している「エアー」の最新モデル「エアー4DX」ピローを伊勢丹では販売しており、税抜き28000円と枕としては高価格ながら売れ筋だという。4層構造になっており、一番上のウレタン部分は通気性を向上させ、点で支える構造により、頭圧を分散しつつ、ムレ感を抑えることができる。体型や敷き寝具に合わせた高さ調整もより緻密にできるよう進化した。


カバーを外すと、ウレタンの凸凹構造がよくわかる(写真右)。頭部を包み込むようなホールド感と通気性の高いさわやかな使用感が魅力だ。

眠りに入るためのグッズも充実している。

AIを活用、自動で好みの香りを放つディフューザー

うっとりするような香りをフロアに放っていたのが、日本発のテクノロジーデザイン会社Scentee(センティー)による、AIを活用したルームディフューザー「Scentee Machina(センティー マキナ)」だ。



スマホアプリで噴射量や時間を設定できる。異なる4本の香りをセットできる「Quattro(クアトロ)」は使用履歴からお気に入りの香りを分析し、AIにより時間帯に合わせて自動的に香りをセレクトして放ってくれる。税抜き59800円。眠る前のルーティンとしても使えそうだ。

「Uno」はシングルボトルタイプのディフューザーで、プレゼントにも需要があるという。税抜き19800円。



主な購入層は20代〜40代のファッション感度が高く、デザインに興味の高い層。女性だけでなく、男性からの注目も高いという。アプリで操作ができ、AIを活用していることから、テクノロジーやガジェット好きな若年層からも人気だという。

清水さんによると、機能やデザインに優れた寝具や睡眠グッズが人気で、結果的に売れ筋の単価が上がっているという。「睡眠負債」が流行語大賞トップ10に選ばれたのは2017年のこと。より良い睡眠を得たいという意識の高まりの現れではないだろうか。

秋の夜長、改めてあなたの睡眠環境、見直してみませんか。

文、写真=林亜季

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