進化する寝具、睡眠グッズ。あなたの「睡眠環境」大丈夫?

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長い夏が終わったと思ったら、朝晩、ぐっと冷え込むようになった。日が落ちるのも早い。

急に訪れた「秋の夜長」、あなたは良質な睡眠をとることができていますか──。

秋は気候が落ち着き、春と違って環境の変化も少なく、睡眠改善に最適な季節だと言われている。

睡眠の質は日中のパフォーマンスを左右するとも言われる。

多くの人が、1日の約3分の1の時間を睡眠に充てている。労働時間と同程度の時間を寝床で過ごしているという人も少なくないだろう。

寝具を買い換える時期でもある。寝具や睡眠グッズのトレンドを、伊勢丹新宿店 新宿ライフデザイン営業部 ベッドバス バイヤーの清水理絵さんに聞いた。


伊勢丹新宿店 新宿ライフデザイン営業部 ベッドバス バイヤーの清水理絵さん

一般的に、朝起きる時間を一定にし、朝の日の光を浴びてメラトニンを生成することで体内時計のズレが解消し、体調管理にも役立つと言われている。またメラトニンの元になるセロトニンを作るためには、肉や魚、卵、大豆などに含まれるタンパク質をきちんと摂ることが重要だと言われる。

伊勢丹新宿店を訪れる客のニーズは「しっかり睡眠が取れる寝具を紹介してほしい」「眠りやすいアイテムを教えて欲しい」「自分に合った枕や寝具を知りたい」など。睡眠に悩む人が足を運んでいることがわかる。

これからの時期、充実した睡眠をとるために客に伝えていることがある。

「深部体温」「夫婦各々の寝具環境」意識していますか

まず、風呂は手軽にシャワーで済ます人も多いが、できればぬるめのお湯に浸かり、体の内部の「深部体温」を下げるためにも軽く身体を温めて眠りに入ることを勧めている。皮膚の表面から熱を逃がすしくみが働くほど、深部体温が下がり、眠気が訪れやすくなるのだという。

また枕や寝具については、自身の好みや体型に合ったものを選ぶこと。もし夫婦で全く同じ寝具環境で休んでいて睡眠に不満がある場合は、体型に差があるので、できれば別の寝具を使うことを勧めている。

実際に最近の傾向としては、寝具でもそれぞれにたくさんの素材や特徴があることを熟知しており、自身の体型や悩みに合わせ、またライフスタイルや希望をよく聞いた上で合うものを提案してほしい、といったパーソナライズを求める人が多いそうだ。

伊勢丹新宿店では本館5階の「ベッドバスパウダールーム」で最新の寝具や癒しのバスグッズを展開。ベッドルームではスリープアドバイザーやピローフィッターといった有資格者が悩みやニーズに応じて適切な枕の高さを計測してくれたり、個々人の悩みに応じた寝具をお勧めしてくれたりする。

実際にベッドを備え、寝心地を試せる部屋を5部屋用意している。バスルームではタオルソムリエやギフトアドバイザーの資格を持つスタイリストが相談に乗ってくれる。

睡眠にこだわる人は何を選んでいるのだろうか。清水さんに売れ筋の寝具を尋ねた。
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文、写真=林亜季

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