ビジネス

2019.11.07 08:00

設計はZ世代を意識。韓国マクドナルドのオフィス拝見

壁にはフライドポテトなど商品パッケージが。写真:マクドナルド

壁にはフライドポテトなど商品パッケージが。写真:マクドナルド

今年2月、ソウルのチョンノタワーに移転したマクドナルドの韓国本社にフォーブス・コリアが取材した。米国本社オフィスの記事に続き、以下翻訳で転載する。


韓国マクドナルドは国内に400店舗以上を展開し、企業イメージ向上のために人間尊重の経営、持続的な社会貢献活動やイベントをチョ・ジュヨンCEOのもとで行ってきた。2月末のソウルのチョンノタワーへの本社移転は、新たな成長への推進力になることが期待されている。
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「デジタルネイティブ活用」への熱意

韓国のマクドナルド本社はグローカリゼーション(グローバル化+ローカル化)のすぐれた例といえる。ローカル化の方では、「韓国式」組織にとっての使いやすさが考えられている。

床面積は480平方メートルと狭いが、機能的だ。オフィスの中央を占める広い壁は大きなMの形になっており、その「M」を、漂うフライドポテトの絵が埋め尽くしている。オフィスを取り囲む丸い柱はチーズバーガーの形。さらにはバンズにまぶされているゴマの模様が、インテリアのポイントになっている。
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韓国マクドナルドのオフィス。中央ラウンジには店舗をイメージしたスペース「McCafe」が。写真:マクドナルド

このオフィスでとりわけ顕著なのは、韓国社会の組織文化を取り入れているところ、すなわち、Z世代が関心を持ちそうなことが取り込まれていることだ。Z世代は「デジタルネイティブ」とも呼ばれ、生まれたときからインターネットやデジタル機器に触れてきた人たちで、韓国では今年、Z世代の半分に当たる3360万人が成人年齢に達している。

この社会志向の態度と性格を取り入れたデザインは、人材の採用について積極的に考えているアメリカのマクドナルド本社の方向性とも一致しているようだ。


マクドナルドの展望バー。写真:マクドナルド

ここでぜひともつけ加えなくてはならないのは、韓国マクドナルドのチョ・ジュヨンCEOがZ世代の採用に情熱を抱いているということだ。

梨花女子大学校で生活芸術を学んだのち、高麗大学校で工業デザインの修士課程と博士課程を修了したチョは、「わたしたちにはZ世代について考え、彼らを迎える準備をする必要があります。Z世代は独立心があり、個人を尊重し、ニューファミリー(ベビーブーム期以降に生まれた世代の夫婦と子どもたちが構成する家庭)などの社会問題に興味を持っています」と言う。
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文=Veronika Ruppert 翻訳=笹山裕子/トランネット 編集=石井節子

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