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アクセンチュアが先日発表した「2019 グローバル・ペイメント・サーベイ(Global Payments Survey)」は、フィンテック対応の遅れによって世界中の銀行が莫大な損失を被る可能性を指摘した。レポートによると、回答企業の60%が新たな金融サービスの普及により今後3年間で収益の最大15%を失うと考えているという。これは、金額ベースで880億ドル(約9兆6000億円)に達する。

また、回答企業の38%は大手テクノロジー企業を競合として意識し、32%は新興のフィンテック企業を脅威に感じているという。フィンテック企業が2016年から2018年にかけて800件の案件を獲得し、110億ドル(約1兆2千億円)を売り上げていることを考えると、この調査結果は妥当なものだ。

アクセンチュアのレポート、「5 Big Bets in Retail Payments in North America」は、コンシューマ向け決済のトレンドと、マーチャントの行動やテクノロジー、規制の面で予想される変化について述べている。

880億ドルの損失の内訳は、820億ドルが米国の銀行で、60億ドルがカナダの銀行によるものだ。アクセンチュアは、これらの銀行が顧客ロイヤリティの向上を図る変革を行うことで利益を上げることが可能だと指摘している。

レポートによると、北米の決済市場の成長は大きく減速しているが、リテール決済市場は今後6年間では年率4%で成長し、2019年の3220億ドルから2025年には4050億ドルに拡大する可能性があるという。また、決済市場全体は2019年の5050億ドルから2025年には6530億ドルに拡大すると予想している。

銀行にとって、新たなテクノロジーを導入して顧客体験を向上するためには、ビジネスモデルの転換が求められる。アクセンチュアは、銀行がこれを実現できれば1500億ドルの収益増が見込めるとしている。

アクセンチュアのKevin Grieveは、リテール決済が普及してコモディティ化すると、優れた顧客体験こそが企業のブランド価値向上や競争力強化をもたらすと指摘する。

「新規参入企業が即時決済やインビジブルペイメントなどを導入し、手数料も圧縮した場合、デジタル化にシフトできない銀行は将来的に大きな収益を失って取り残されるだろう」とGrieveは話す。

昨今、リワードを求める顧客ニーズの高まりを受け、決済会社の収益は減少傾向にある。米国のカード発行上位5社によるリワードプログラムへの支出は2010年の110億ドルから2018年には310億ドルに急増した。こうした状況を受け、銀行は付加価値の高いサービスへの投資を強化している。

「決済は、北米のフィンテック市場で最大のセグメントだ。銀行各社は、フィンテックがリテール決済において敵か味方か思案しているが、多くの場合、答えは両方だと言える。銀行は、どのフィンテックが競合相手であり、どのフィンテックが買収対象や参加対象であるかを見極める必要がある。フィンテックを導入しない銀行は顧客体験やイノベーション、スピードにおいて取り残されるだろう」とGrieveは話した。

編集=上田裕資

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