実はルノーとの共同開発で作られたこの新プラットフォームは、電気(EV)仕様やハイブリッドにも対応している。パワートレーンで各方面に対応しているにもかかわらず、欧州で発表された際は、マーチでおなじみの3気筒ガソリン仕様の1リッター・ターボしか用意されていない。
ミッションは6M/T、またはCVTの代わりに、7速のデュアルクラッチの選択がある。CVTを嫌がる欧州で歓迎されるはず。 ガソリン仕様の0〜100km/hまでの加速は10秒強と、決して速くないが、最高速度は180km/hだ。
当然、新ジュークには、日産の目玉技術と言える「プロパイロット」運転支援システムがつく。つい最近登場したスカイラインにも搭載されているが、「プロパイロット2.0」は、先方の車両に追従して、一車線を保つなら、手放し運転ができる技術だ。
強烈なライバルと差別化するために、外観は11色が用意され、ホイールは16インチから19インチが履ける。また、今回のジュークでは、ステアリングの上下が直せるチルトがついたのと同時に、初めてドライバー側に引っ張れるテレスコピック機能も加わったので、どのドライバーでも理想なドライビング・ポジションが得られる。
ダッシュボードの上に配置された8インチのタッチ・ディスプレーの他、ドライバーの真ん前のコンソール内に7インチのディスプレーもある。さらに、嬉しいことに車内に初めてWi-Fi機能もついたし、自動緊急ブレーキや歩行者や自転車を感知するデバイスも完備している。
英国でデザインされたこの小型SUVは、欧州市場の専用モデルでいいのか。日産の日本ライナップにも、こんな個性的で新鮮なSUVが必要ではないか。ガソリン仕様が日本に上陸しなくても、EV仕様は販売しないわけにはいかないだろう。
連載:国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」
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