Writing about the overlap of science and art

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音楽が既に鳴りやんでいるのに、そのメロディーが頭の中でループし続ける経験をしたことはないだろうか。その時に、脳内で何が起きているのかを中国の研究チームが解明しようとしている。

音楽を聴いたりメロディーを思い出そうとしているときは、脳の特定の部分が活性化する。しかし、そのメカニズムの詳細は解明されてこなかった。

脳の活性化した部分を視覚化する手法としては、fMRI(核磁気共鳴画像法)があるが、急激な変化は検知できない。そこで北京の清華大学の研究チームは脳の活動の変化を、より正確に測れる方法を生み出し、音楽を聴く際の脳の働きを分析した。研究論文は学術誌「Journal of Neuroscience」に掲載された。

被験者となったのは、高密度皮質脳波(ECoG)法による脳の分析を受けていたてんかん患者らだ。患者らは清華大学の玉泉医院での手術を控え、発作を起こした領域をECoGで特定するための分析を受けていた。

研究チームはまず、数種類のインストルメンタルを患者らに聴かせ、その中から最もよく知っている曲を選ばせた。ある被験者はベートーベンの「エリーゼのために」を選び、別の被験者はワーグナーの「結婚行進曲」を選んだが、最も選ばれたのが中国の軍歌の「歓迎行進曲」だったという。

その後、各自が選んだ曲をしばらく聴き、音楽が止まっても頭の中で記憶をもとにメロディーを再現させた。

この間に活性化した脳の部分を調べたところ、音楽を聴く場合と、記憶をもとに再生する場合では、情報の流れ方が逆になることが分かった。聴いているときは、感覚野から前頭部に向けて情報が流れていたが、再生する場合はその逆になっていた。

今回の実験はわずか10人を対象としたものであり、パズルのひとかけらが分かったに過ぎないとも言える。しかし、音楽を聴いたり頭の中で再生したりする場合に、脳内で何が起きているのかを知る手がかりが得られたことは確かだ。

編集=上田裕資

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