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経済産業省が旗振り役になって「世界で戦い、勝てるスタートアップ」を生み出す支援育成プログラム「J-Startup」。

6月24日、グローバルビジネスハブ東京にてセレモニーが開催され、昨年の92社に続いて、クラウド名刺管理サービスを提供するSansanや、スマートフォン向けのニュースアプリを届けるスマートニュースなど49社の有望スタートアップが選定された。

選ばれた各社はセレモニーに登壇した世耕弘成・経済産業大臣の言葉を借りれば、日本の代表として「えこひいき(バックアップ)」され、政府および民間のサポーター企業が事業開発や海外展開を後押しする。

今回、編集部は49社の中から「カーブアウト」という共通点をもったセンシンロボティクス代表取締役会長の間下直晃氏とEmpath CSOの山崎はずむ氏に話を聞いた。その中で見えてきた「これからのスタートアップ」の傾向と活路とは?


シンクタンクのインプレス総合研究所によると、2018年度の日本国内のドローンビジネスの市場規模(機体販売や農薬散布や空撮など合算)は931億円と推測され、2017年度の503億円から428億円増加している。

2019年度には前年度比56%増の1450億円に拡大し、2024年度には5073億円になるという。最も成長が見込まれる「点検分野」は18年度において43億円だが、24年度は1473億円にまで拡大する見込みだ。

要因としては、超音波センサーなどを活用することによって非GPS環境下での安定飛行といった課題が一部解決する点や、インフラの点検という課題に対してドローン活用が有効であることが周知となることなどが挙げられる(インプレス総合研究所『ドローンビジネス調査報告書2019』より)。

センシンロボティクスの「ドローンの飛行や撮影のルートを簡易に作成できるソフトウェア」を活用すれば、ドローンの自動航行によって「点検」「災害対策」「警備・監視」の効率を上げ、反対にリスクを押し下げ、省人化を実現することが可能となる。

自動航行できるソフトウェア自体は他社にもあるが、同社のソフトウェアは中国DJIや自律制御システム研究所など様々なメーカーのドローンに対応可能であり、さらに機体やカメラの選定もできるなど、「企業や自治体といった利用者のニーズに合わせて、ソリューションを提供できる」点が強み。初期費用+月額利用を払えばドローンを購入することなくサービスの導入が可能だ。

特に利用が多いのがプラントの警備監視・設備点検、そして電力設備の点検だという。

「日本が少子高齢化やインフラの老朽化などの進む課題先進国だからこそ意義がある。MaaSの次はDaaS(Drone as a Service)ですよ」と間下は語る。

この発想は、ドローンをただのラジコンのように捉えていた経営者には到底到達できなかった。ハードだけではすぐにコモディティー化してしまう、という危惧もあったという。

文=松浦朋希 ポートレート写真=隼田大輔

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