3. 積極的にチームを率いる
積極的にチームを率いるとは、チームを観察し、関わりを持ち、必要に応じて挑戦を与えたり、律したりすることだ。チームとの関わりが深いほど、チームのパフォーマンスは向上する。部下のニーズに寄り添うことで、そのパフォーマンスを飛躍的に上げることができる。それによりチーム員との結束が強くなり、結果として信頼やつながりを築ける。また将来起こり得る問題に前もって気づき、悪影響を防ぐこともできる。
ここは世代間の違いがより明確になるところだ。ミレニアル世代やジェネレーションZは、介入度が高く頻繁に確認を取り合うアプローチを好む傾向にある。一方、ジェネレーションXやベビーブーム世代はそこまでの接触を要さず、若干の自主性を好む傾向にある。だがこれは指針に過ぎず、全ての人が世代のステレオタイプに合うわけではない。部下の個人的なニーズに注意を払おう。
4. 質問する
質問は、相手を理解する上で最も手っ取り早い方法だ。何かを聞くことでトラブルが起こるかもと思っているのなら、臆測に基づく行動の方がむしろ危険であることを覚えておこう。現実には、正しい意図を持った質問であれば、大半の人が喜んで答えてくれるだろう。
大切なのは、断罪的な姿勢ではなく、好奇心から質問をすることだ。例えば、ミレニアル世代の部下が常にヘッドホンを付けて仕事をしているとする。次の2つの質問を比べてみよう。
「なぜいつもヘッドホンをつけているの?」
「いつもヘッドホンをして仕事しているね。その方が集中できるの?」
1つ目は質問者の意図にかかわらず、けんか腰な印象を与えかねない。2つ目からは好奇心が感じられ、話の切り出し方としてはるかに優れている。部下の行動がまったく理解できない場合は、「仕事中にヘッドホンをしている理由を私に分かるように教えてくれない?」と聞けばいい。
質問はより深い会話につながり、パフォーマンスに関する話し合いにもつなげやすい。相手の参加と、相手側からのフィードバック共有を促すことができる。直接的な批判よりもフィードバックを基にした話し合いを受け止めやすいミレニアル世代とジェネレーションZにとって、この点は特に重要だ。