フォーブスジャパン編集部

満照山眞敬寺の釋朋宣住職

私が「お坊テック」という言葉を初めて聞いたのは、PR会社の方からの取材の相談だった。

(何にでも「○○テック」とつければ良い訳ではない…)

正直なところ、心の内にはそんな思いがありつつも、妙にその言葉に惹かれてしまった。その誘いで、東京台東区の満照山眞敬寺(しんきょうじ)へ向かった。

浅草寺からも程近い蔵前駅から徒歩8分。急な大雨が降り、足元はビショビショだった。眞敬寺がある新堀通り沿いには、マンションやビルが立ち並んでいた。だが、「お寺」は見当たらない。迷っていると前方から、私の名前を呼ばれた。

なんと、そのお寺は7階建のビルだったのだ。

自動ドアを入ると受付があり、高級マンションのエントランスあるいはホテルのロビーにいるような気分になった。


ホテルのロビーのような寺の受付

眞敬寺は、愛知県三河にルーツがあり、1608年に東京・浅草寺町に念仏道場を開いたことから始まった歴史ある寺だ。だが、東日本大震災で本堂は半壊。それから2017年10月、「室内墓 蔵前陵苑」を併設する形で再建されたのだ。

その室内墓にも、驚かされた。

「お寺っぽくないんですが」と、釋朋宣(しゃくほうせん)住職がエレベーターで7階の墓参室を案内してくれた。

木のぬくもりを感じる茶色の壁には、電子パネルがはめ込まれ、住職が手に持ったICカードをかざすと、扉の向こう側でスーッと何やら静かに動く音が聞こえた。

参拝口である木の扉が開くと、墓石と厨子が現れたのだ。

寺にはこういった墓参室が2フロア、各10ブースずつあり、計7000もの厨子(骨壷を入れる箱)が納められている。


室内墓には遺影や動画を表示できるパネル(右)がある

花と焼香は用意されており、持参しなくても良い。パネルには、遺影や動画、法名(戒名)を映し、故人をしのびながら参拝することができるという。また、三回忌など法要のお知らせも表示される。

また宗派に関わらず参拝できるように、法要室の題目はスライド式で「南無阿弥陀仏」など4種類揃えてあり、日本の代表的な仏教宗派である8宗に対応できる。


スライド式の4つの題目が揃う法要室は、代表的な8宗に対応できる

それから案内された副本堂「蓮光堂」は広々とした空間。杉板を焼いて作った木の壁に、床にはヨガマットが敷かれていた。

文、写真=督あかり

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