これらのアプリの配信そのものは禁止されないが、グーグルの広報担当によると「該当するアプリは、買い物カゴや課金フローをアプリ外に移す必要がある」という。アップルはグーグルと同様の措置を既に講じていた。
大麻の娯楽目的の使用は米国の10州及びワシントンDCでは合法だ。しかし、米国の連邦法においては依然、非合法の状態となっている。そのため、銀行も法規制にふれることを恐れ、大麻の栽培や販売を行う業者と取り引きを行っていない。
グーグルの親会社のアルファベットは今年4月の決算発表で「当社は米国政府の規制を遵守していく」と述べていた。
米国では超党派議員らが、連邦政府の大麻規制から銀行を除外することを目指す法案「SAFE Banking Act」を提出している。この法案が可決されるまでは、グーグルやアップルらはリスクを避けたい意向だ。
インスタグラムやフェイスブックも大麻製品の告知や販売を行う行為を禁止しており、関連アカウントの多くを削除している。
大麻業界のウーバーと呼ばれる大麻のデリバリー系のスタートアップ「Eaze」の広報担当は、「グーグルの決定は非常に残念なものだ。これによって利益を得るのは、大麻を闇で販売する犯罪者集団だ」と話している。
Eazeのアプリは今もグーグルのPlayストアからダウンロード可能だが、課金が利用できない状態だ。Eazeの利用者らは大麻を購入する場合、同社の公式サイトから注文を行うしかない。