今回のシリーズD資金調達はウエリントン・マネージメントが主導し、ベイリーギフォードやLone Pine Capital、Global Founders Capitalらも参加した。
2015年に創業のアウェイは、アイウェアブランドのWarby Parker(ワービー・パーカー)出身の2名の女性、ステフ・コーリーとジェン・ルビオらが設立した。同社は昨年のフォーブスの「次世代スタートアップ(Next Billion-Dollar Startups)」に選出されており、2018年の売上は1億5000万ドル近くに及び、企業価値は7億ドルとされていた。
ワービー・パーカーはメガネ店を介さずにメガネを販売することで急成長を遂げたが、2人は同じビジネスモデルをスーツケースで再現することを計画した。
アウェイの最初のプロダクトは飛行機内に持ち込み可能な大きさのポリカーボネート製のスーツケースで、10色を用意。米国内なら送料込みで225ドルという価格だった。有名ブランドのTUMIは、似たような商品を525ドルで販売している。
アウェイはインスタグラムを主なマーケティングツールに用い、1000人のインフルエンサーを起用した販促活動を行った。ニューヨーク本拠のアウェイの累計資金調達額は1億5600万ドルに達し、今後は製品ラインアップの拡大や、小売店の拡大、海外進出の強化を行っていくという。
アウェイは昨年のフォーブスの次世代スタートアップに選出された企業の中で、4番目のユニコーン企業となった。同リストからは、フィンテック企業のレモネード(Lemonade)や、トラック輸送関連のKeepTruckin 、オンライン教育のコーセラ(Coursera)などが既に企業価値10億ドルを突破している。
今回のアウェイの資金調達の報せを受けて、Slack創業者でCEOのスチュワート・バターフィールドは、アウェイ創業者のルビオに宛てて「世間を驚かせてやろう。私と結婚してくれるかい? 決して金が目当てではないよ」とツイートした。
それに対し、ルビオは「一体どういうつもり? (ツイートが)かなり拡散してるわよ」と回答した。バターフィールドの真意は明らかではないが、彼の約8万6000人のフォロワーはこの件についてコメントを続けており、一部のニュースメディアも報道した。
アウェイが1億ドルの資金調達を実施するというニュースはまず、ベンチャーキャピタルのデータベースのPitchBookが伝えていた。