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スカイディスク代表取締役CEOの橋本司氏

介護や飲食業界など、近年さまざまな領域で期待されているのが「AIの導入による人手不足解消」だ。大量のデータ解析やそれに基づいた作業をインプットさせたロボットによる人間の知的作業や軽作業の代替を目指し、国内スタートアップにもAIサービスの開発に注力する企業は多い。

そんな中で製造業向けのAIサービスに特化しているのが、福岡で2013年に創業したスカイディスクだ。同社では工場で扱う機械の「音」をデータとして収集、解析することで、検品の効率や精度を高めるAIサービスを提供している。

今年の4月にはSBIインベストメント、AJS、中島工業などから総額8.6億円の資金調達を実施。スタートアップ都市としての存在感を高める福岡の中でも、注目が集まる企業だ。

工場の異常音を検知する音×AI

スカイディスクは製造業の課題抽出からデータの目利き、システムの開発など、製造業がIoT・AI化を進めるプロダクト、サービスを提供するスタートアップ。すでに旭化成グループなど自動車・化学業界を中心とした製造工場のAI化(スマートファクトリー)のためのサービス提供を手がけており、今回の調達金額には提携企業からの出資も含まれている。

特徴的なのは、人の聴覚特性を模したAI分析モジュールで製造機械の異常を探知する「SkySound」だ。大量の画像データをAIに認識させる「画像×AI」を手がける企業は数多く存在するが、スカイディスクは「音×AI」技術を得意としている。

対象の機械に指向性マイクを近づけて音データを集積。1分程の音データから、AIが1万件以上の特徴データを作成し、作り出した特徴データから効果あるものを絞り込むことで対象の音の特徴を検出。人が耳で聞いて正常・異常を判断するように、AIが異常を知らせてくれる。

異常音の聴きわけは、経験者の勘を頼りにしていることも多く、技術の継承が容易ではない。「SkySoundなら属人化していた技術を誰でも扱えるようにしてくれるはず」と語るのは、代表取締役CEO橋本司だ。

 

「画像情報に比べて、音に関する情報は具体的な言葉で説明しづらい。そのため異常音の確認は経験を積んだベテランにしか担当できない専門技術になっており、後継者の育成が課題になっています。人が音の特性を理解する仕組みに近いSkySoundを利用すれば、ある程度の異常ならAIで発見可能になります」

文=野口直希 写真=小田駿一

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