海外のオタクが日本のアニメライブを楽しめない理由


入場時のIDチェックで追い返される
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どうしてもチケットを入手したい海外在住のアニメ好き外国人は、SNSによる個人転売を利用するという苦肉の策を取る。

ある外国人は、日本のアニメライブがどうしても見たい一心で、ツイッター経由でチケットを購入し、ライブのために航空券まで購入して日本に来たという。しかし、ライブ会場でのIDチェックによりチケット名称と一致しないことが確認され、無情にも追い返された。

全てのライブ会場でIDチェックが行われるわけではないが、IDチェックが定期的に行われていたという事実を知り、日本から遠く離れた場所に住む外国人はチケット購買意欲を失ってしまう。
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苦労してチケットを入手しはるばる日本に来ても、主目的であるアニメライブが見られないとなると、お金だけを払って終わってしまうというリスクが怖くて高い航空券を買うことをためらってしまう。

こうした事態に対処するため「テニミュ」(テニスの王子様ミュージカル)や「ハイステ」(ハイキューテ台版)といった一部の2.5次元舞台では、英語のHPを立ち上げて外国人専用のチケット購入枠を別途準備している。

外国人専用枠を画期的だと好感を示す外国人は多いものの、このシステムが導入されているライブは、未だほんの一部にすぎない。

全体からみると非常に小さな顧客層ではあるが日本のコンテンツに深く興味を持ち、そのために海外からはるばる日本に来て、一連の消費活動を楽しんで帰っていく外国人は、クールジャパンを掲げる上で尊重すべき存在ではないだろうか。

日本により深い興味を持つ外国人ほど、ニーズは細分化され多岐に渡るため、一度に彼らのニーズを満足させるのは難しいだろう。しかし、今回取り上げたチケット購入問題は、比較的見直しがしやすい分野ではないかと思う次第である。

連載 : 金融女子コスプレイヤーから見た「世界」
過去記事はこちら>>

文=Atsuko Sakai -Hikari Green-

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