このデータは、インドを含む8カ国を対象にした調査に基いたもの。IHSは2月21日のプレスリリースで、英語以外の言語を話すインド人インターネットユーザーは調査対象外としたと述べている。
インド20.9%、日本5.6%の「格差」
インド国内の「英語を話す」インターネットユーザーで、AIスピーカーを使っている割合は20.9%。調査を実施した国の中でもっとも高かった。アメリカでの浸透率は20.7%だった。
アマゾン、グーグルが発売するAIスピーカーの浸透率は世界全体で11月現在、13%であるという。ほかの国の浸透率は、オーストラリア(10.7%)、ブラジル(5.7%)、カナダ(12.2%)、ドイツ(12.7%)、日本(5.6%)、イギリス(18.3%)となっている。調査対象となったインターネットユーザーは1万9286人だった。
「音質が最重要」なのはインドとブラジル
IHSマーキットのアソシエイトディレクター、ファテハ・ベガムは、プレスリリースで次のように述べる。
「音質は多くの場合、消費者にとってインテグレーション(要望解決能力)と同じくらい、非常に重要です。BoseやJBL Link、パナソニック、ソニー、その他の老舗オーディオブランドのスピーカーを使っている消費者にとっては特に。今回の調査で、音質を『最重要要素』として選ぶユーザーがもっとも多かったのが、インドとブラジルでした。アマゾン・エコーやグーグル・ホームの所有者全体では、『質問に答える能力が機能の中でもっとも重要』と回答した人が最多でした。デジタルアシスタントのクオリティは重要視されているようです」
2023年までに「80億のガジェット」が音声アシスタントを装備
とくにここ2年、インドでデータ接続環境が著しく改善したことで、インターネットが使えるインド人家庭の多くが、こぞってデジタルアシスタントに手を出した。
グーグル・アシスタントとアマゾン・アレクサはいずれもインドで人気のプラットフォームだ。グーグルもアマゾンも、インド言語(ヒンズー語はすでにサポートされている)のサポートにさらなる投資を続ける中、音声ベースのアシスタントの人気はさらに高まりそうだ。
世界全体では、2023年までに80億近いガジェットが、デジタル音声アシスタントを装備するようになると予想されている。インドのニュースサイト「メディアヴァタール(http://mediavataar.com/)」は今月初め、英国の調査会社「ジュニパー・リサーチ」のデータを引用しつつ「2018年末の推定台数は25億」と報じた。
スマートテレビも加速度的に成長を続け、今後5年間、毎年、実に121.3%の伸びを繰り返すとみられている。スマートスピーカーには41.3%、ウェアラブル端末には40.2%の伸び率が予測されている。