「表皮下イメージング(subepidermal imaging)」と呼ばれるこの技術は、かなり気味の悪いものに思えるが、大きなメリットもあるという。
特許資料でアップルは次のように述べた。「顔認証プロセスにおいて、表皮下の血管パターンを用いることで、似通った顔の特徴を持つ人々(兄弟や双子など)を見分けることが可能になる」
アップルによると、表皮下イメージングの採用により、悪意を持つ人々が他人の顔に似せたマスクなどを着用して、不正に端末のロック解除を行うことを防げるという。
アップルはさらにこのテクノロジーにより、血管の吸収特性の判別が可能になり、ユーザーの眼球の血管パターンまで判別できると述べている。まるでSF小説のような話だが、類似した技術は他メーカーによっても実用化されている。
韓国のLGは今年2月の自社イベントで、「手のひら静脈認証」が可能なスマートフォン、G8 ThinQを発表していた。G8 ThinQは4月に発売の予定だ。
アップルは2019年のiPhoneに、表皮下イメージング認証を搭載するのだろうか。筆者としては、それはまだかなり先の事になると予測する。今年の新型iPhoneには、さほど大きな変化はもたらされず、大幅な刷新が導入されるのは2020年のモデルになると見られている。
とはいうものの、iPhoneがこれまでと全く異なるテクノロジーで、個人を判別するようになるまで、そう長くはかからないはずだ。