タピオカ再浮上のもうひとつのカギとなっているのが、「お茶」のブームです。これが、見た目以外のポイントとして、タピオカを後押ししています。
緑茶、中国茶、紅茶、ほうじ茶と、ひと口にお茶と言ってもさまざまなものがありますが、サードウェーブコーヒーのブームが落ち着きを見せてきた今、本格的に淹れたお茶への注目が高まっています。ピンクに彩られた表参道の紅茶専門店アルフレッドティールームやバリスタが提供する日本茶で注目を集めた東京茶寮など、巷に専門店も増えています。
これがタピオカと結びつき、台湾発祥の「タピオカ×ミルクティー」の枠にとどまらず、抹茶やジャスミンティー、ストレートティーなど、ベースとなる「お茶」のバリエーションが増えたことで、タピオカが広く多くの人に受け入れられるようになったとも考えられます。
ちなみに、砂糖の入ったタピオカドリンクは、甘いスイーツという位置付けでありながら、女子としては少し罪悪感が弱まるのが魅力なのかもしれません。タピオカ自体は「キャッサバ」という芋の一種を原材料としており、カロリーはそれなりに高いですが、食物繊維が豊富でグルテンフリー、腹持ちも良いということで、スタイルを気にする女子の心をくすぐっているようです。
流行は繰り返すと言いますが、タピオカに関しては、再ブレークまでの期間が20年と比較的短い。第1次ブームで突き抜けきらなかったぶん、今回のブームは爆発的なものとなっているようにも感じます。
大きなトレンドの「インスタ映え」の影響ももちろん大きいですが、過性ブームのひとつと片付けてしまうのはもったいない。甘く可愛いイメージでありながら、強い弾力を持ち、ずっしりお腹におさまる、まさにタピオカのような底力を感じる、この第2次ブームに注目です。
連載 : 経済を動かす「女子」の秘密
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