1月23日~29日まで、チョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」が新宿NSビルで開催されている。17回目を迎えた今年は、過去最多の約110ブランドが集結。バレンタインに向けて、各ブランドから多くの新商品がお披露目となった。
「義理チョコ」がなくなる日は来るか
日本のバレンタインデーの始まりは諸説あるが、企業が商業目的で普及させたというのが定説。1950年代から、2月14日に女性が好きな男性にチョコレートを贈ることが徐々に定着していった。
ホワイトデーの仕掛け人は、福岡に本店を構える「石村萬盛堂」と言われている。代表作の「鶴乃子」をはじめ、白いマシュマロ菓子で知られる老舗洋菓子店だ。
同社は1977年、「君からもらったチョコレートを僕の優しさ(マシュマロ)で包んでお返しするよ」というコンセプトとともに、バレンタインデーのお返しの日として3月14日を「マシュマロデー」として打ち出した。
百貨店から「マシュマロだけではなく、もっと幅広くバレンタインデーのお返しの文化として広められないか」と提案を受けたのは、マシュマロデーを始めて数年後のこと。マシュマロから連想される白から、ホワイトデーと改名したことで、全国に広まった。
女性が好きな男性にチョコレートを贈る、日本独自のバレンタインデーから、男性がお返しのチョコレートを贈るホワイトデーが派生。
そこへさらに加わったのが「義理チョコ」だ。最近では企業が旗振り役となり、義理チョコの交換を自粛する動きが広まりつつある。
共栄火災海上保険では、1993年から「”義理チョコ、あげたつもり・もらったつもり”バレンタイン・チャリティ募金」を開始。
女性にはバレンタインチョコの代わりに、男性にはホワイトデーのお返しの代わりに、1口500円の寄付金を募り、集まった募金を西アフリカの子供たちに寄付している。
結婚マッチングサイトのマッチ・ドットコム ジャパンは2009年、「2月14日に愛のないチョコレートを形式的に贈答する『義理チョコ』社内配布禁止令」を発表。プレスリリースでは、以下のコメントが掲載された。
・義理チョコやホワイトデーのお返しを配る暇があったら、仕事に集中。
・義理チョコ選びや配布に費やされる時間は、生産性の低下につながる。
・愛のある「本命」チョコレートを推進する。
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