職場での不安とストレスに打ち勝つ方法

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キャリア指導者として働く私は、想像できる限りのありとあらゆる仕事のストレスや不安について耳にしてきた。人前で話すことへの深刻な恐怖心(科学的にはスピーチ恐怖症と呼ばれる)を抱える顧客から、職場で期待通りのパフォーマンスができない恐れや自己破壊行動から降格を希望してしまう顧客まで、さまざまな例がある。

障壁を克服して成功を収める上で、最大の敵は自分自身であることが多い。これは、痛ましいほど明確なことだ。

全米不安抑うつ協会(ADAA)によると、不安障害は4000万人近くの米国人に影響を与えているが、そのうち何らかの治療を求める人は3分の1と恐ろしいほど少ない。

ここでは、ストレスや不安を克服し、最高のパフォーマンスを発揮するのに必要な強さを得る健全な方法を紹介する。

1. ストレスを敵ではなく味方に変える

ストレスが、健康に有害な影響をもたらす公衆の敵ナンバーワンとして長い間認識されてきたのは周知の事実だ。しかし、私たちのストレスに対する見方が間違っていたとしたらどうだろう? 心理学者のケリー・マクゴニガルはTEDトークで、私たちの健康を害しているのはストレスではなく、ストレスに対する考え方にあるのかもしれないと指摘している。

私は、彼女の言うことには一理あると思う。米心理学誌の健康心理学(Health Psychology)に2012年に掲載された論文によると、9年間で約18万2000人の米国人が、ストレスによってではなく、ストレスは体に悪いとの思い込みから若くして亡くなっている。ストレスが体に与える影響を悪いものと見るのではなく、自分に提示された課題を達成するため体が活発になっているものと考えるようにしよう。

また、ハーバード大学の研究者らによる調査では、ストレスを取り巻く考え方を見直すと、患者の不安レベルが下がり、自信を持ち、より健康になることが示された。

2. コースに出席する

特定の不安やストレス要因を克服する方法として、問題に正面から取り組むこと以上に良い方法はない。人前でしゃべることに対して圧倒的な恐怖心があれば、キャリアアップのための多くの機会を逃してしまいかねない。

パブリックスピーキング分野で有名なコースの一つは、トーストマスターズ・インターナショナル(Toastmasters International)と呼ばれるもので、人前で話すためのさまざまなツールやコツ、フィードバックを提供してくれる。またコースの他にも、自己啓発書の数々に没頭することができる。

どちらを選ぶにしても、不安に対処する最初のステップは大きな進歩だ。その勢いを利用して前へと進もう。
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翻訳・編集=出田静

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