ビジネス

2018.12.11

20代経営者が明かす「資金調達」のリアル|麻生輝明

(左)麻生輝明(右)柴田雅人


仲間からお金を「託されている」という重みが盤石さを生む

──今でこそ資金調達には慣れていらっしゃると思いますが、創業初期の資金調達はどのように進めたのでしょうか?

元々、木暮圭佑くんという友人がVCで働いており、彼から投資の受け方などアドバイスしてもらっていました。そのうちに、彼自身が独立してVC(現 TLM/ジェネラル・パートナー)を始めるということで、その出資先第1号としてオファーをもらったのが最初の資金調達ですね。

彼が独立して初めて出資した会社ということもあって、社会的には「TLM(木暮) = ジラフ(麻生)」のように見られるので、「僕が結果を出せないと彼にも迷惑をかけてしまう」という一心同体みたいな関係だったんです。

おかげで「ちゃんと成功するためにできる努力は絶対しなきゃ」という気持ちが強くなりましたね。こうやって仲間から託されたお金に対する重みを創業期から感じていたことが今の成長に繋がっている気がします。

資金調達には色々な形があると思いますが、自分の場合は「もらったお金を大事に使わなきゃ」という気持ちが土壇場で踏ん張る力に繋がったのかなと思います。



──最近ではフリークアウト社長の佐藤裕介さん、ポケラボ創業者の佐々木俊介さんなど著名な方から出資を受けられていますね。

フリークアウトの佐藤さんとは、ツイッター経由でのやり取りがきっかけでした。六本木のカフェで朝ご飯を食べながら資金調達の相談をし、その場で「出しますよ」という形で投資して貰えることになったんですよ。佐藤さんは中古自転車買取・EC事業をファーストキャリアで積まれるなど買取領域に詳しい方なので、是非応援して頂きたいと思い、お声掛けしました。

ポケラボ創業者の佐々木(現ジラフ執行役員)とは、実はビジネスマッチングアプリで知り合いました。彼は、当時経営していたポケラボをグリーに売却後、しばらくして自身でトレーディングカードのフリマアプリを運営していました。互いにリユース業界に強い興味を寄せていたので議論が深まり、私はCtoB、佐々木はCtoC領域で取り組んでいたので、一緒にやろうということになりました。その後、資金調達タイミングで、個人で出資してもらい、経営にも参画してもらったという経緯です。

──なるほど、ありがとうございます。また、麻生さんのように20代のうちから起業・資金調達を行う良さについて教えてください。

若手のうちから挑戦する利点は、逆のケースを考えると分かりやすいと思います。年齢が経つにつれて、生活コストが上昇し調達ハードルが上がる傾向にあります。会社員として給与が年々上がっていき、家族がいれば前職に準ずる収入が必要で、そのためには「◯◯万円調達する必要があって、アーリーの時点でバリュエーション◯億円必要で...」と徐々に調達ハードルが上がりやすいわけです。その点でリスクが少ない若手のうちに起業して良かったなと思います。

連載 : 起業家たちの「頭の中」
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文=中山航介 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

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