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I cover the plant-based and sustainable food industries.

Karpenkov Denis / Shutterstock.com

ミールキットや食事配達サービスの人気が高まるにつれ、消費者は動物由来の食材を使用しないビーガン料理を極めずとも、野菜中心の独創的な食事を気軽に楽しめるようになっている。

市場調査企業スタティスタ(Statista)のデータからは、インターネット上でのミールキットの売上高は2015年の10億ドル(約1130億円)から急増し、2020年までに100億ドル(約1兆1300億円)を上回ると予想されている。また、レストラン業界コンサルティング企業のバウム+ホワイトマン(Baum + Whiteman)は、野菜を中心とした食事が今年の食事トレンドだとしているし、食事配達サービス大手のグラブハブ(GrubHub)は、ビーガン食の注文が19%増加したと報告している。

パープル・キャロットなどのミールキット企業は、レシピの検索や食材の購入に時間をかけることなく、創作的な野菜中心の料理を作りたい人の間で人気が高まっている。パープル・キャロットは今年初め、青果物販売大手のフレッシュ・デルモンテから新たに400万ドル(約4億5500万円)の資金を調達したと発表。これにより、同社の調達資金総額は1000万ドル(約11億3800万円)に達した。

しかし、調理が全く不要な選択肢を希望する消費者も多い。そこで登場するのが調理済み食品だ。フード・ナード(Food Nerd)やフードフロー(FoodFlo)、ママセズ(MamaSezz)など、ビーガン食を提供する調理済み食品配達企業の数は、米国全土で増えている。

中でも特に大きな規模を誇るのが、カリフォルニア州のスタートアップ、ビーストロ(Veestro)だ。2013年に創業された同社は現在、40人の従業員を抱え、米国全土に商品を配達している。

同社の共同創業者、マーク・ファクラーは「創業当時、野菜中心の食事を提供する企業はあまりなかった」と語る。「ベジタリアンやビーガンの料理を提供していた企業でも、選択肢を1つか2つ用意していただけ。それ以降、植物由来食品の業界全体が成長を遂げた」

ファクラーは1996年、米国の大学のカフェテリアで初めて食事をしたときに食のカルチャーショックを経験した。コスタリカで育ったファクラーは、新鮮な果物と野菜をふんだんに使用した料理を食べることに慣れていたからだ。

ファクラーは大学時代、米国式に近い食事を取るようになり、それは卒業後も続いた。銀行で働いていた時期は、夜中の空腹をピザと冷凍加工食品で満たす生活を送っていた。

「食生活により体に影響が出始めた。肌のトラブルを抱え1日中疲れていたし、それまでずっと細身だったのに体重が増え始めた。自分のことを良く思えなかった」とファクラー。

ファクラーの当時の生活スタイルでは、一から料理をすることは難しかったため、スーパーで購入するのはインスタントの加工食品がほとんどだった。

翻訳・編集=出田静

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