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フリーライター/エディター

AO義塾塾長・斎木陽平

ドワンゴのN高等学校、堀江貴文のゼロ高等学院など、既存の学校教育とは一線を画した教育機関が続々登場している。そんな中、わずか26歳で同業界に挑戦するのが、斎木陽平だ。

2019年4月に開校予定の「Loohcs(ルークス)」は、AIやブロックチェーン技術を活用する高校。共同発起人に名を連ねる俳優の伊勢谷友介を始め、クラウドワークス取締役副社長COOの成田修造やアートディレクターの水口克夫など、幅広いジャンルでの著名人がアドバイザリーとして参画していることでも話題を呼んだ。

ルークスが改革する、日本の教育が抱える問題点とは。すでに大学入試予備校「AO義塾」を経営する彼が、なぜ高校を立ち上げようとするのか。

「自分の感情」に向き合える学校

──ルークスはどのような学校になりそうですか?

人間ならではの活動ができる人を育てたいと思っています。AIの登場でいまある仕事の7割がなくなると言われますが、そんな予測不可能な時代に生き残るのは、マニュアルに載っていない答えを自分で出せる人。それが「AIに代替不可能な人間ならではの活動」ではないでしょうか。

そのために大切なのは、ロジックの詰め込みだけでなく、自分の感情にも向き合うことだと思っています。ルークスのカリキュラムも、それを重視してつくっています。IQやEQだけでなくLQ(ラブ・クォーシェント=愛情指数)も鍛えるということです。

──生徒は授業から何を学ぶことができるのですか?

自分を愛することと他人を愛すること、そしてそれらを調和させること。この3本柱を学べるようにしたいんです。

「自分を愛する」ために大切なのが、自分の感情に素直に向き合うこと。そのためには西田幾多郎の「絶対矛盾的自己同一」や松岡正剛の『フラジャイル』といった哲学がきっと役に立つはず。カリキュラムには哲学や論理学、数学などのリベラルアーツや、芸術活動や宗教学、マインドフルネスなどを盛り込むつもりです。

とはいえ、高校生に哲学を机上で教えるだけでは、なかなか実感がわかないとも思うんです。社会に出たことがない内に理論ばかりを詰め込んでも、知識が上滑りしてしまう。そこで、学生のうちから社会に出るプログラムとして、在学中に生徒には起業体験やプロジェクトの立ち上げをしてもらう予定です。

──起業は万人に必要な授業でしょうか。

起業は、社会と自分の距離を相対化するのに最適な手段だと思っています。自分で何かをつくって社会に投げかければ、なんらかの批判や評価をもらうことになる。それによって自分の立ち位置が相対化して見えてくるでしょう。

「誰もが起業すべき」だとは決して思いませんが、若いうちに社会に波風を起こしてみるのは、大きな経験になる。それを通して、また違った視点から自分を見つめることができると思うんです。

既存の学校をひっくり返したい

僕は既存の学校をひっくり返したい。「Loohcs」という名称はまさに、「school」をひっくり返してできた言葉です。ちょっと物騒な言い方かもしれませんが、バランスをとりながらちょっとずつ世の中の流れを変えるアプローチは、既にたくさんあります。だからこそ革命のように、一気にひっくり返すアプローチが必要だと思うんです。

文=野口直希 写真=小田駿一

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