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I cover tech as it pertains to diversity and developing countries.

Canna Obscura / Shutterstock.com

現在の店舗の棚は、ほとんどが、工業的に量産された製品によって占められている。その図式がいま、大麻(マリファナ)業界でも採用されつつある。

コロラド州を本拠とするフロント・レンジ・バイオサイエンシズ(Front Range Biosciences:FRB)の場合、大麻の量産は研究室で始まる。一般消費者向けの大麻が、そこで慎重に培養されたのち、認可を受けた生産者に販売されているのだ。

同社は、コーヒー、産業用大麻のクローン栽培、ならびに組織培養大麻を扱う農業バイオ技術スタートアップで、2018年10月はじめにシリーズAの投資ラウンドを終了。1000万ドル(約11億3000万円)の資金を調達した。

大麻への投資は、いまだにそれほど進んでいない。連邦法では大麻はまだ違法であり、医療目的の大麻が合法化された州であってもそれは同じだ。よって、FRBが今回獲得した額が、アメリカにおけるバイオ技術を使った大麻生産企業への投資額としては最大規模であることは驚きではない。

新たに調達された資金は、コロラド州ラファイエットを拠点にFRBが行っている商標登録プログラム「クリーン・ストック(Clean Stock)」の拡張に充てられる。品質管理された選りすぐりの大麻草の大量生産を目的としたプログラムだ。

FRBの共同創業者でもあるジョナサン・ヴォート最高経営責任者(CEO)はForbesに対し、「スケールの大きい工業型農業と、品質とビジネスを両立させる地元の小さな農家の間のダイナミクスがつねに存在する」と述べた。

分子診断学と食品安全の分野に携わった経験を持つ同氏は、消費者と環境の安全性にとってはもちろん、質のいい製品を市場に届けるためにも、規制が重要だと指摘する。「サプライチェーンのどの部分に携わっていようと、私たちはみな、そういった規制上の課題に取り組んでいる。どうやって規模を拡大し、どうやって規制に対応するかが重要なのだ」と同氏は言う。

FRBの施設では大量生産に最適な苗をつくるため、大麻の組織片を無菌的に取り出し、組織培養を行う。温室内のように狭く限られた環境の中で、無菌の状態で大麻を栽培し、品質を管理している。

栽培プロセスは、病原体の除去から始まる。植物を顕微鏡で詳しく調べ、カビや目に見える不純物が混ざっていないかを確認。次にウィルスや細菌、真菌の検査を行い、無菌状態で安全に繁殖できるようにする。

そうした検査を終えたら、純種のノード(茎の葉や芽ができる部分、節)がプラスチックの試験管で量産され、最終的には生産者へと出荷されていく。純粋で特定された植物を、工業規模で栽培できるかたちで提供することで、生産者は消費者に対して、規制に準拠し、識別できる一貫したブランドを安定供給できるようになるのだ。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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