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Monkey Business Images / Shutterstock.com

米国のトランプ政権とオバマ前政権はいずれも、助成金制度や連邦レベルでの新たな機会を提供するなど、アプレンティスシップ(見習い制度)を重視する方針を示してきた。

連邦政府が産業部門の再活性化につながる多額の支出を決めたことを受け、産業界も職業訓練校や見習い制度の伝統を生き返らせることに力を入れるようになるだろう。政策シンクタンクや労働組合は実務的な仕事に就く若者たちが再び増加することの重要性認めており、主要な企業も同じ考えを示している。

見習い制度は中世以来、労働者階級の若年成人とその経済的自立を促す役割を担ってきた。だが、米国人は次第にそうした働き方を好まなくなった。見習い制度はプロフェッショナルになるための準備期間というよりも、学業での失敗を示すものであるかのように捉えられるようになったのだ。

こうした認識の変化は、市場において自然に起こったものではない。政策の変化が影響を及ぼした。政府は人為的に思春期を延ばすことで、専門職に就き、賃金を得る若い労働力を労働市場から締め出したのだ。特に14歳以上にも教育を受けさせることとした義務教育法は、若者たちが「実社会で働く」ことへの準備を整えることを妨げた。労働法もまた、彼らが実際に働く経験を得ることを阻んだ。

米国で大学の学位を取得している人の割合は、1960年代には5人に1人未満で、大卒者と高校中退者の平均稼得能力には大幅な差があった。労働市場に学士号取得者が増加すると、雇用主たちは大卒者が自社のオフィスや工場でどのような働きをするかを判断するための指標を持たないまま、採用者を選別するようになった。

大学の学位がやみくもに崇拝されるようになると、大学の価値が暴騰。雇用者は学士号さえほとんど必要ないような仕事にも、修士号を要求するようになった。どの業界でも、実社会での経験を積むことを延期できる能力が、勤勉であることや質の高さの指標となった。だが、それらは全く、仕事に対する準備がどの程度できているかを示すものではない。

編集=木内涼子

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