「早めに失敗しろ」は失敗のもと 成功に集中すべき理由

shutterstock.com

失敗することに誇りを持て、早めに失敗しろ、失敗を恐れるな、などといった考え方は、現在盛んに語られている。これ自体は悪いことではない。人は失敗を恐れるあまり身動きが取れなくなってしまうことがあるが、固まっているだけでは結局失敗に終わってしてしまう。

では、失敗ではなく、成功することに関心とエネルギーを向けてみてはどうだろう?

新著『Leapfrog: The New Revolution for Women Entrepreneurs(女性起業家のための新たな革命)』の中で、著者のナタリー・モリーナ・ニーニョとサラ・グレースは、事業を立ち上げ成長させるための現実的戦略を紹介している。特にターゲットとなるのが、手持ち資金が少ない人だ。

同書のある章では、「失敗ではなく成功について心配する」べき理由が詳しく説明されている。

それは、潜在的な盲点や失敗を想像する前に成功について考えることで、成功のための道を築くことができるからだ。またそうすることで、あなたが現在目指していることがあなたの夢の生活と一致しているか、あなたにとっての成功に当たるかどうかが確認できる。

ここでは、自分の軸を失敗から成功に移す際にすべき4つのことを紹介する。

1. 早めの失敗を目指さない

「フェイル・ファスト(早めに失敗しろ)」という考え方は、多くの志高い新米起業家の間でスローガンのように言われるようになった。失敗を恐れていては、進歩が妨げられる。しかし、失敗について考え過ぎると潜在意識的な“副作用”が働いて、おのずと失敗の方向に向かってしまうかもしれない。

モリーナ・ニーニョは次のように説明する。

「早めに失敗するという考え方は、失敗しても立ち直れるほど多くの手元資金を持っている人にのみ当てはまること。信託基金や多額の預金、家族の資産があるような人にしか当てはまらない考え方だ。これは、ほとんどのスタートアップ創業者のプロフィールと偶然にも一致する。その他の人にとって、失敗から回復することはそれほど簡単ではないため、賢く立ち回って、断固とした姿勢を貫くことが真に必要だ」
次ページ > 理想の生活に基づいてビジネスを作る

編集=遠藤宗生

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事