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ricochet64 / Shutterstock.com

予想を上回る第2四半期の決算結果を受け、米ダンキンドーナツの株価は7月26日、史上最高に近い高値を付けた。同社の業績が好調であることは間違いない。

ダンキンドーナツはその規模では、競合するスターバックスに大幅に遅れを取っている。だが、顧客との関係は非常に良好だ。ソーシャルメディアに投稿されるコメントなどから得た情報を分析し、企業や投資家に消費者動向に関するデータを提供する米ライクフォリオ(LikeFolio)によると、ダンキンドーナツは次の5つの理由から、スターバックスより優位にあると考えられる。

1. 顧客層が拡大している

特定の店舗での購入、または購入の意思に関する調査結果によれば、ダンキンドーナツの商品を買った、または買いたいと考えている消費者は、ここ数年間で最も多くなっている。つまり、固定した顧客層があり、それがさらに拡大しているということだ。

この状況をうまく活用するため、ダンキンドーナツは店舗網の拡大を進めている。(今年2月には、年内に)275店舗を開設する計画を明らかにした。一方のスターバックスは、国内の多数の店舗を閉鎖している。

2. 顧客満足度がスタバより高い

ライクフォリオの顧客満足度調査では、ダンキンドーナツがここ数年で初めてスターバックスを上回っている。ただ、それは残念ながら、ダンキンドーナツの顧客が満足度を高めているからではなく、スターバックスの顧客満足度が急速に低下しているためだ。

売上高がダンキンドーナツのおよそ25倍に上るスターバックスがコーヒー好きの常連客を少し失うだけでも、ダンキンドーナツの利益は大きく押し上げられることになる。

3. 従業員研修のために休業しない

スターバックスは今年4月、フィラデルフィアにある店舗で人種差別問題に絡む問題が発生するなど、顧客対応に関する評判が下がり始めている。4月には60ドル近かった株価は、最近では一時50ドルを切るまでに下落している。

ある小売業界の専門家は、同社について次のように述べている。

「スターバックスにはすでに、従業員の士気の問題があった。退任したハワード・シュルツ会長がトップだったころから経営方針の一環として従業員に提供されていた福利厚生の一部が廃止されるなどしたためだ」

「スターバックスは魅力を失ってしまった。ウォール街は同社の経営陣への信頼を失っている。その結果が“数字”に現れるのは何四半期か先のことかもしれない。だが、数字は減少(または下落)していくだろう」

4. プラスチック製ストローを提供する

 “バーチューシグナリング”(自分が道徳的に優れていると思わせるための公的な行動)は、ビジネスに不利益をもたらし得る。そうした行動は企業の本心に基づいている場合もあるだろうが、その企業や幹部が抱える本当の問題から世間の目をそらすためのキャンペーンである場合も多い。

スターバックスは従来、政策に関連する問題についても自社の考えを明確にしてきており、プラスチック製ストローの廃止はそのような目的のための行動ではないだろう。だが、タイミングから考えれば、疑念も生じる。

ダンキンドーナツはこの一件に関する世論の圧力に屈するのだろうか──これまでのところ、彼らは活動家ではなく、顧客の希望を重視する考えのようだ。

5. ドーナツがおいしい

これについての軍配は、ダンキンドーナツの方に上げなければならない(スターバックスはペイストリーを提供しているが)。

編集=木内涼子

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