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I cover fintech, crypto and the sharing economy for Forbes Europe.

アリババ共同創業者 ジャック・マー会長(Photo by Jun Sato/Getty Images)

インターネット通販大手の中国のアリババは、業界における驚異的な支配力を維持している。「東洋のアマゾン」はまた、消費者にも投資家にも、強い影響を与え続けている。

同社のオンラインマーケットプレイスの利用者は、およそ5億5200万人。中国居住者が大半を占めると見られている。5月に発表した1~3月期(第4四半期)のアリババの売上高は、前年同期比61%増の約98億ドル(約1兆円)。世界最大のショッピングイベントの日となった「独身の日(11月11日)」の売上高は昨年、250億ドルを超えた。

中国各地の何万もの業者や小売店にとって、アリババのネットワークはビジネスに不可欠なものとなっている。ネット通販最大手のアマゾンと同様、アリババはモバイルコマースから金融、物流、クラウドサービス、さまざまな商品を売買できるオンラインマーケットプレイスにまでビジネスを拡大。多角的な事業を展開している。

アマゾンやイーベイは言うまでもなく、現在では独ザランド(ZALANDO)や英エイソス(ASOS)をはじめとする欧州のオンライン小売大手の多くも、アリババが中国以外の市場で何を計画しているかに高い関心を持っている。

英アリババのデービッド・ロイド社長はフォーブスのインタビューに対し、アリババの事業拡大と今後の欧州地域での事業戦略について、次のように語った。同社の目標には大きく分けて、次の2つがあるという。

1. 欧州のビジネスを中国に拡大

欧州におけるアリババの事業の最優先事項は、同地域で展開されているより多くのビジネスやブランドを、中国の消費者と結びつけることだ。

ロイドは、「わが社には、中国の消費者が求めるものについて幅広い専門知識を持った人材がいるほか、英国から中国に向けての輸出を助ける物流ネットワーク、中国におけるブランド構築を支援する広告プラットフォームがある」と話す。

アリババによれば、スウェーデンのアパレル小売大手H&Mやイタリアのファッションブランド「マルニ」の商品も現在、中国ではアリババを通じて購入が可能になっている。

ロイドはまた、アリババが欧米での存在感を高めていることについて、同地域での消費者の獲得やアマゾン、エイソスなどに挑戦することを意味するものではないと述べている。

2. 中国人旅行者へのサービス提供

アリババが欧州市場で目指すもう一つのことは、地元の消費者ではなくそこを訪れる中国人旅行者向けのサービスの拡充だ。

中国で最も急速に利用が拡大している支払い方法は、モバイル決済だ。だが、アリババの決済サービス「アリペイ」は現在のところ、欧州の大半の地域では利用することができない。そのためロイドらは、「中国人の旅行者が、英国内のどこに到着しても、すぐにアリペイを利用できるようにしたい」考えだ。

また、中国人ユーザー数が約2億人に上るアリババ運営の旅行サイト、フリギー(Fliggy)は、中国人旅行者にサービスを提供したい英国企業に機会を提供するものでもあるという。

「中国人旅行者はフリギーを通じて航空券や滞在先の予約ができるだけでなく、到着前にロンドンアイ(観覧車)などの予約もすることができる」

今後の計画

アリババの共同創業者であるジャック・マー会長は、向こう10年間の積極的な成長目標を掲げている。2020年には総流通総額を1兆ドルとし、2036年には顧客を20億人に増やしたい考えだ。

編集=木内涼子

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